社会技術研究システム・公募型プログラムにおける平成16年度
新規採択研究代表者及び研究課題の決定について


研究領域:「循環型社会」
代表者氏名 機関名 所属部署名 役職名 研究課題名
稲葉 敦 (独)産業技術総合研究所 ライフサイクルアセスメント研究センター センタ-長 付加価値を基礎とした環境効率指標の提案とその活用
高岡 美佳 立教大学 経済学部 助教授 サスティナブル・ユビキタス社会実現のための要素技術に関する研究
林 秀臣 特定非営利活動法人エコデザイン推進機構   理事 ボーダレスサプライチェーンでの逆流通システムの研究
五十音順に掲載

総評 : 山本 良一(東京大学生産技術研究所 教授)

 要素技術に関する研究についてのみみても未だ発展の余地があり、重要であることは言を待たないが、成熟化しつつある要素技術を集成し、それを社会において運用するために必要となる社会システムまでも視野に入れた、循環型社会のあり方についてのグランドデザインを行うことは緊急の課題と言える。このような問題意識から、個別の要素技術を超え、理工学並びに人文社会科学の両面から地球環境問題に取り組む俯瞰的な提案を期待して、本研究領域を平成13年度に設定し、これまで3回の選考を重ねてきた。
 本年度は、過年度にも増して意欲的な研究が59件も応募された。既に採択されスタートしている9課題の核心的なテーマ、「有機物の地域循環システム」、「マテリアルリース社会」、「環境格付け」、「問題物質群への対処法」、「自動車材料の地域循環システム」、「循環型社会のための社会的合意形成手法」、「循環型の都市環境設計」、「循環型の地域環境ビジネス」、「東アジア圏のマテリアルフロー分析」と直接オーバーラップしない課題9件を面接選考対象とし、最終的にはその中から3件を採択した。すなわち、「付加価値を基礎とした環境効率指標の提案とその活用」、「サスティナブル・ユビキタス社会実現のための要素技術に関する研究」、「ボーダレスサプライチェーンでの逆流通システムの研究」である。いずれも野心的で社会的解決の望まれる研究課題であり、その成果が期待される。

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this page updated on November 11, 2004

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