代表者氏名 |
機関名 |
所属部署名 |
役職名 |
研究課題名 |
上田 昌文 |
市民科学研究室 |
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代表 |
生活者の視点に立った科学知の編集と実践的活用 |
谷口 吉光 |
秋田県立大学 |
生物資源科学部 |
助教授 |
環境創造型農業を実現するための社会システムの研究開発 |
札野 順 |
金沢工業大学 |
科学技術応用倫理研究所 |
所長・教授・国際交流室長 |
Ethics Crossroadsの形成と科学技術倫理の構築 |
渡邉 豊 |
東京海洋大学 |
海洋工学部 |
助教授 |
輸入依存型社会における安全な物流の構築 |
五十音順に掲載
総評 : 村上 陽一郎(国際基督教大学 教授、東京大学 名誉教授)
現代社会において、科学・技術は様々な角度で我々の社会や生活に入り込み、あらゆる場面で関係しているが、社会の側からみると、こうした事態に見合うように社会のシステムが創り出され、あるいは改められてきたとは言い難い。そのため、科学や技術が有機的に組み込まれた社会について理念的・実践的に考えて行く、という趣旨の本研究領域を設定し、今回で四回目の選考となった。
領域の規定自身に広がりがあることもあり、これまでも応募内容は極めて多岐に渡ったが、どちらかといえば、具体的な成果の見えるプロジェクトを中心に採択してきたといえるかもしれない。
さて、本年度は昨年度より増え、六十四件もの野心的な研究提案が寄せられた。六名のアドバイザらの協力による書類選考の結果九件が面接の運びとなり、それぞれ熱のこもった非常に興味深いプレゼンテーションを展開していただいた。最終的に、社会的に緊急な問題であり実効性ある対応が望まれる提案であること、既存のアプローチやしくみではことがすすまない(研究費の獲得という面まで含めて)ものであること、などに留意し、四件の優れた研究課題が選定された。一部、予算的な制約から研究規模の調整を前提に採択した課題があることも書き添えておく。
今後は、過年度のものも含む採択課題が着実に成果を上げるよう、研究総括として一層の力を注いでいきたい。また、このような研究プログラムの成果に広く社会の側に関心を持っていただくような工夫を凝らし、社会の側から研究者に刺激を与え続けていただけるようになれば幸いである。
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