JST(理事長 濵口 道成)は、戦略的国際共同研究プログラム(SICORP)注1)「日本-EU共同研究」において、「パワーエレクトロニクス」分野と「希少元素代替材料」分野に関する共同研究課題の募集および審査を行い、平成28年度新規課題として以下の1件を決定しました(別紙1)。
本公募は、EUの科学技術関係機関である欧州委員会研究イノベーション総局(EC DG RTD)注2)が HORIZON2020注3)の枠組みで実施した公募に応じるコンソーシアムに参加する日本の研究者に対して、JSTが研究費を提供するものです。
「革新的高信頼性窒化物半導体パワーデバイスの開発と応用」
日本側:三宅 秀人 教授(三重大学 大学院地域イノベーション学研究科)EU側:ガウデンチオ・メネゲッソ 教授(パドバ大学 情報工学部)
本研究は、窒化物半導体材料の持つポテンシャルを十分に引き出して、工業用および車載用に応用可能な頑健性(ロバスト性)と高信頼性を示す高・中耐圧パワーデバイスを開発し、エネルギー高効率利用システムの実現を目指すものです。
今回の共同研究課題の募集には、日本側には「パワーエレクトロニクス」分野5件、「希少元素代替材料」分野11件の応募があり、これらの応募課題についてJSTの研究主幹と日本側の外部専門家が評価を行いました。その結果とEC DG RTDによる評価結果を照らし合わせ、日本とEUの双方が採択すべきと評価した「パワーエレクトロニクス」分野の1件をJSTの採択課題として決定しました。「希少元素代替材料」分野に関しては採択なしと決定しました。
平成29年1月から開始し、研究期間は3年間を予定しています。JSTによる資金の額は研究課題あたり総額6000万円(上限)を予定しています。