No. | 開発課題名 | チームリーダー氏名 所属機関・所属部署・役職 |
サブリーダー氏名 所属機関・所属部署・役職 |
その他の参画機関 | 開発課題概要 |
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1 | スマートサーフェス設計を戦略とした革新的分離解析技術の開発 | 秋元 文 東京大学 大学院工学系研究科 講師 |
伊藤 正人 (株)日立ハイテクサイエンス 那珂事業所光学設計部 主任技師 |
慶應義塾大学 東京女子医科大学 ジーエルサイエンス(株) |
温度応答性クロマトグラフィーは、温度により担体の疎水性相互作用・静電相互作用・特異的分子認識を制御することができるため、温度変化を利用して、有機溶媒を用いることなく水系で、低分子薬物、ペプチド、たんぱく質などの分離を制御できるシステムである。本課題では、ライフサイエンス分野の研究を発展的に加速させることを目指し、分離後物質の生理活性・機能を維持しつつ、高選択性・高回収率・高速分離・大容量分離を実現する分離解析技術を開発する。 |
2 | 超高感度無線無電極MEMS水晶振動子センサーの開発 | 荻 博次 大阪大学 大学院基礎工学研究科 准教授 |
野中 知行 サムコ(株) 開発部 課長代理 |
日本工業大学 | 世界で初めて開発に成功した無線・無電極圧電振動子センサーの原理を基盤とし、MEMSプロセスを駆使して温度補正を必要としない超高感度水晶振動子センサーを開発する。これは従来の振動子センサーの数万倍の質量感度を持つ素子であり、バイオセンサー、ガスセンサー、呼気センサーとしての革新的な要素技術となり、健康・安心・安全な社会に多大に貢献することが期待される。 |
3 | 超汎用型SEM用球面収差(Cs)/色収差(Cc)補正器の開発 | 川﨑 忠寛 (一財)ファインセラミックスセンター ナノ構造研究所 主任研究員 |
野間口 恒典 (株)日立ハイテクノロジーズ 電子顕微鏡第一設計部 技師 |
- | 走査電子顕微鏡に装着し、球面収差と色収差を同時に補正することで高分解能化できる日本発の電界型コレクタを開発する。顕微鏡の加速電圧やレンズ先端との距離の変更にも対応でき、焦点深度を拡大することで、多様な試料の観察を可能とする。さらに、操作性を向上することにより、広く世界に普及しうる革新的な要素技術の創出を目指す。 |
4 | 難分析核種の高感度分析のための多色イオン化光源の開発 | 坂本 哲夫 工学院大学 先進工学部 教授 |
奥村 丈夫 (株)日本中性子光学 代表取締役 |
名古屋大学 | 福島原発事故により放出された放射性物質のうち、「難分析核種」の高感度分析のための多色イオン化光源を開発する。難分析核種はγ線ではなく、α線またはβ線を放出するが、その検出が困難となっている。これらは今後、環境中エアロゾルや廃炉作業に伴うダストとして発生し、吸入すると長期に渡り内部被曝が懸念されるため、環境中の動態解明が急務である。開発する多色イオン化光源は高繰り返し率・波長可変・多色発生が可能なことを最大の特長とし、これにより極めて選択性の高い核種選択イオン化・質量分析イメージングを世界に先駆けて実現する。 |
5 | 原子解像度顕微鏡で得られる超高速分子動画の自動化解析技術の開発 | 原野 幸治 東京大学 総括プロジェクト機構 特任准教授 |
古河 弘光 (株)システムインフロンティア 取締役・副社長 |
- | 超高速原子分解能透過電子顕微鏡で得られる有機分子の2次元動画像から、その3次元動的構造を自動的に決定できるソフトウェアの開発を行う。高速カメラによって得られる大量の電子顕微鏡動画とシミュレーションでの分子の動きを関連づけることで、時系列で変化する分子の動きを3次元的に観察できる。これにより、分子の配座変換過程や化学反応の解析、さらには結晶化過程の追跡など、基礎研究から工業プロセス管理まで幅広い波及効果が期待される。 |
6 | 生体分子ムービー観察を実現する高速イオン伝導顕微鏡の開発 | 渡邉 信嗣 金沢大学 理工研究域バイオAFM先端研究センター 助教 |
- | - | 生体分子は自らの構造を変化しながら、他の生体分子と相互作用することで機能を発現しており、構造と動きを直接的にとらえるムービー観察技術が強く求められている。本課題では、独自に考案した技術とイオン伝導顕微鏡を融合した新しい走査プローブ顕微鏡の基盤技術を開発する。これにより、液中の生細胞膜ナノ構造のムービー観察を高解像度で高速、非標識に行うことができ、生命科学研究における革新的な研究ツールとなることが期待される。 |
7 | 振動和周波発生による超高感度キラリティー検出法の開発のための調査研究 (調査研究課題) |
石橋 孝章 筑波大学 数理物質系 教授 |
- | - | 分子のキラリティーが異なると、生体中においてまったく異なる機能を発現することなど、化学分析において分子・物質のもつキラリティーの検出は非常に重要である。本調査研究では、独自に開発した振動和周波発生分光法を利用したキラリティー検出法のさらなる高感度化と汎用化に向けた検討を行う |
8 | ペプチドや糖鎖ライブラリーを用いたウイルスセンシングシステムのための調査研究 (調査研究課題) |
佐藤 智典 慶應義塾大学 理工学部 教授 |
- | - | 感染症サーベイランスなどの危機管理対策に利用可能な、特異的・選択的・高感度に病原体を検出するセンシングデバイスが必要とされている。本調査研究では、病原体を認識するペプチドや糖鎖ライブラリーを用いた季節性および動物由来のインフルエンザウイルスの高感度の検出技術の検討を行う。 |
9 | 無標識・同時多色・3次元・超解像を実現する光熱変換顕微鏡のための調査研究 (調査研究課題) | 徳永 英司 東京理科大学 理学部第一部 教授 |
- | - | 細胞小器官を生きたまま測定することができ、また、集積回路やマイクロ・ナノマシンの熱拡散過程をイメージング可能な、広く生物や工業用に用いられる光学顕微鏡が求められている。本調査研究では、1分子レベルで高感度に検出可能な世界初の無標識・同時多色・3次元・超解像顕微鏡技術について検討する。 |
No. | 開発課題名 | チームリーダー氏名 所属機関・所属部署・役職 |
サブリーダー氏名 所属機関・所属部署・役職 |
その他の参画機関 | 開発課題概要 |
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1 | PETプローブの小型シンプル自動合成装置の開発 | 田中 浩士 東京工業大学 物質理工学院 准教授 |
岩井 久美子 エヌ・エム・ピイ ビジネスサポート(株) 精密機器部 品質保証グループ マネージャー |
東京都健康長寿医療センター研究所 九州大学 |
動物用PET装置を用いた動物体内でのリアルタイムの画像化が、化学物質の生体内挙動を得る簡便で有効な手段として注目されている。しかし、半減期の短い放射性PETプローブの供給において、その合成空間と時間の制約が、PETを用いた基礎研究の推進に大きな妨げとなっている。本課題では、精製用タグ法を利用する固相抽出精製法を採用することにより、HPLC装置を必要としない小型でシンプルな自動合成システムの開発を目指す。 |
2 | オンサイト蛍光偏光イムノアッセイ装置の開発 | 渡慶次 学 北海道大学 大学院工学研究院 教授 |
重村 幸治 NLTテクノロジー(株) 開発本部研究開発部 部長 |
東北大学 | 食品中の抗生物質や合成抗菌剤、カビ産生毒素や細菌産生毒素などを迅速、簡便に検出できるオンサイト蛍光偏光免疫分析装置を開発する。液晶素子とイメージセンサーを組み合わせることで、小型・安価・多サンプル同時測定が可能な装置が実現する。これにより、既存の食品分析分野のみならず、セントラルキッチンなどにおけるオンサイト分析や他との区別化によるブランド力強化などの、食品分析に関する新しい分野の創出が期待できる。また、医療診断や環境分析への応用も十分期待される。 |
3 | オールインワン化学発光顕微鏡システムの開発 | 永井 健治 大阪大学 産業科学研究所 教授 |
土屋 秀治 (株)東海ヒット 代表取締役 |
東京大学 | 励起光の照射を必要としない化学発光によるイメージングは、励起光が必要な蛍光イメージングでは困難な、光感受性細胞や光照射に弱い細胞の長時間観察および、複数の光遺伝学的ツールによる細胞操作技術との併用も可能にする。しかし、これらを簡便に実現する顕微鏡システムが実用化されていないため普及が進んでいない。本課題では、完全遮光状態で発光基質を自動的に安定供給するだけでなく、薬剤刺激も行うことができ、さらに任意の時空間パターンで光摂動を与えることが可能なオールインワン化学発光顕微鏡システムを開発する。 |
4 | 原子核乾板を用いた高精度宇宙線ラジオグラフィシステムの開発 | 中村 光廣 名古屋大学 未来材料・システム研究所 高度計測技術実践センター 教授 |
鈴木 敬一 川崎地質(株) 戦略企画本部 技術企画部 課長 |
富士フイルム(株) (株)サイエンスインパクト |
火山、空洞調査、密度測定、老朽化診断などのさまざまな用途に展開するための原子核乾板を用いた高精度宇宙線ラジオグラフィシステムの開発を行う。具体的には、本計測原理の限界性能に肉薄する高精度を目指し、原子核乾板の乳剤製造、乾板塗布、照射、現像、読み取り、解析を行うためのトータルシステムを構築・性能向上を行い、並行してニーズや適用可能性のある領域での試験、評価、改良を繰り返し、開発装置の実証を行う。 |