JST(理事長 濵口 道成)は、DST(インド科学技術庁 アシュトシュ・シャルマ 長官)注1)とICT分野(IoT、AI、Big Dataを中心としたICT全般)を対象に、戦略的国際共同研究プログラム(SICORP)における「国際共同研究拠点」注2)に関する新規の共同公募を実施し、このたび3件の採択課題を決定しました。
この事業は、ICT分野の国際共同研究拠点をインドに設置し、相手国への成果の社会実装を意識した共同研究を継続的に推進し、設置した拠点を日本・インド間の科学技術協力の象徴的存在として位置付けることを目指しており、平成27年12月の安倍首相によるインド訪問の際の両国首相「共同声明」でも積極的な推進が言及されています。
DSTとの合意に基づき、JSTは、共同研究を推進する日本側機関の大学に対し、資金を提供します。
(1) 東京大学(藤田 昌宏 教授)-IITボンベイ校(ヴィエンドラ・シン 准教授)課題
「IoTとモバイルビッグデータ処理のための高信頼高機能サイバーフィジカルシステムの構築」 (Architecting Intelligent Dependable Cyber Physical System Targeting IoT and Mobile Big Data Analysis)(2) 東京大学(二宮 正士 教授)-IITハイデラバード校(ウデェ・デサイ 教授)課題
「データ科学で実現する気候変動下における持続的作物生産支援システム」 (Data Science-based Farming Support System for Sustainable Crop Production under Climatic Change)(3) 九州大学(岡村 耕二 教授)-IITデリー校(ランジャン・ボーズ 教授)課題
「安全なIoTサイバー空間の実現」 (Security in the Internet of Things Space)本件の募集(平成28年3月11日~5月6日)では16件の応募があり、これらの応募課題に対する日本およびインドのそれぞれの外部専門家による評価を、JSTとDSTとの合同選考会議での審査を経て、3件の採択を決定しました。
本事業の支援期間は、最長5年間(第1フェーズ)です。1課題当たりの支援額は5年間で最大「直接経費115百万円+間接経費(直接経費の30%)」です。
JSTは、長年にわたるDSTとの科学技術協力関係を発展させ、本事業を積極的に推進します。