【用語説明】
 
  松果体
 
 ヒトでは第三脳室後端に位置するが、マウスやラットではその位置は大きく異なり、脳表面に近い部位に位置する。哺乳類では内分泌器官であるが、下等動物では神経組織としての性格を持つ。また、ある種の下等動物では光センサーとしての機能を持ち、進化的に網膜との関連性が示唆されている。
 
  松果体におけるメラトニン合成
 
 メラトニンは松果体においてトリプトファンからセロトニンを経て生合成される。その合成・分泌量は夜間に増加し、昼間に減少するという日内変動を示す。催眠作用の他に性腺抑制作用や抗酸化作用等、様々な報告がなされているが、ヒトにおける作用については不明な点も多い。
 
  網膜幹細胞
 
 1990年代より中枢神経に幹細胞が存在することが報告され、網膜幹細胞の存在が予想されてきたが、2000年に網膜と虹彩の境にある毛様体という部分に網膜幹細胞が存在することが示された。培養下で視細胞を含む網膜細胞に分化することが確認されている。
 
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