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別紙1

e-ASIA共同研究プログラム
平成28年度新規課題 一覧

共同研究課題 研究代表者 所属・役職 共同研究課題概要
「防災」分野 小型UAVを用いた災害リスク評価・監視・対応のための情報収集・利用システムの開発 日本 井上 公 防災科学技術研究所
主幹研究員
本研究は、近年急速に発達した小型UAVを活用して、低高度からの高解像度画像などの情報を、より簡易・安全・確実に収集し、自然災害のハザード・リスク評価、災害の監視・予警報および、緊急対応を効率的に支援するためのシステムを開発する。 日本はさまざまな災害に最適なUAVの試作と空撮画像の災害情報利活用システムへの組み込みを行う。フィリピンは都市部の地震リスク評価と火山火口監視への活用実験を行う。インドネシアは地すべり監視と活断層調査への活用実験を行う。タイはダムの安全管理、地すべり、洪水監視への活用実験を行う。ベトナムは低空斜め空撮写真のブラウジング手法の開発と地すべり・森林火災への活用実験を行う。 これらにより各国の研究機関や自治体等の災害対応機関が導入・運用できるような実用的な利用技術を確立する。
フィリピンバートロメ・バウティスタ フィリピン火山地震研究所(PHIVOLCS)
副所長
インドネシアハリヤディ・ペルマナ インドネシア科学院(LIPI)
地球工学研究所
所長
タイウティパット・コバニチ 国立電子コンピューター技術研究センター(NECTEC)
先端自動電子技術研究部
研究員
ベトナムブイ・クァン フン ベトナム国立大学 工学部
多領域野外観測技術(FIMO)センター
センター長
「防災」分野 雷放電観測網及び超小型衛星を活用した極端気象の監視と予測 日本 高橋 幸弘 北海道大学 大学院理学研究院
宇宙理学専攻
教授
本研究は、地上雷放電観測網(AVON)と参加国が開発・保有する超小型衛星ネットワークを用いた観測を組み合せ、集中豪雨や台風など極端気象の監視および予測手法を開発し、東南アジア全体への展開を目指す。 日本は、東南アジア約10ヵ所に設置された雷放電観測網の統合的データ解析を行うと共に、超小型衛星のオンデマンド観測運用の手法開発を行う。インドネシアおよびフィリピンは、自国に設置された雷放電観測装置の改良と、自国での超小型衛星運用を行う。 これにより、積乱雲による集中豪雨や台風の高精度のリアルタイム監視と、数分から数十分、および1~2日先の活動予測手法が確立すると期待される。
インドネシアシディック・ムルヨノ インドネシア科学技術評価応用庁(BPPT)
研究員
フィリピンジョエル・マルシャーノ フィリピン科学技術省
先端科学技術研究所(DOST-ASTI)
所長代理
「交通」分野 IITSL:スマートライフを実現する知的統合交通 日本 土井 健司 大阪大学
大学院工学研究科
教授
本研究は、経済発展に伴う人々の価値観およびQoLニーズの変化を見通した上で、交通と土地利用に跨り、サイバー・フィジカル・システムズに立脚した知的インフラの統合システムの開発を目指す。 日本側は、QoLの評価方法および統合システムの計画・設計を行い、回避、転換、改善の観点から、段階を飛び越えて一気に進展するリープフロッグ戦略を描く。タイ側は市民の価値観やQoLニーズの調査に基づき、社会的公平性や持続可能性の向上に資する公共交通のインテリジェント化を推進し、フィリピン側は頻発する自然災害に対してしなやかな土地利用・交通システムを立案する。 各国の相補的な研究により、地域に根差しかつ応用性の高い統合システムの開発が期待される。
タイモンサック・ソチャロエンツム タイ国立電子コンピューター技術研究センター
研究員
フィリピンアレクシス・フィロネ デ・ラ・サール大学
土木学部
准教授