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科学技術振興機構報 第1130号

平成27年9月29日

東京都千代田区四番町5番地3
科学技術振興機構(JST)

フューチャー・アース:課題解決に向けたトランスディシプリナリー研究の可能性調査
平成27年度採択課題の決定について

JST(理事長 中村 道治)は、社会技術研究開発センター(センター長 泉 紳一郎)のフューチャー・アース構想の推進における平成27年度の可能性調査(フィージビリティースタディ:Feasibility Study 以下、FS)課題を決定しました(別紙1)。

フューチャー・アースとは、グローバルな持続可能社会の構築を目指して、地球環境変化に伴うさまざまなリスクに立ち向かう知を共創する、10年計画の国際的な地球環境研究プログラムです。現在の地球環境が抱える課題は、今や全人類的な問題であり、その解決には各国の連携、また、科学界、産業界、行政、市民団体など多様なステークホルダーとの協働による新しい取り組みが必要という認識のもと、2012年に国際科学会議(ICSU)注1)を中心としてフューチャー・アース構想が提唱されました。

JST 社会技術研究開発センターでは、フューチャー・アース構想の推進事業の一環として、平成27年度から、トランスディシプリナリー研究注2)として推進すべき研究開発のFSを実施しています。平成27年度は、Phase1(研究課題の設計)およびPhase2(研究企画の試行)の2段階の公募を実施しました。

【Phase1(研究課題の設計)】
フューチャー・アースに関する分野の中から、TD研究として取り組むべき研究開発課題の協働設計(Co-Design)の実践を求める。
【Phase2(研究企画の試行)】
既にPhase1を実施した者を対象に、Phase1によって設定された研究開発課題(リサーチアジェンダ)と構築された実施体制に基づき、TD研究を試行することを求める(Co-productionの試行)。

その結果、Phase1:29件、Phase2:7件の応募がありました(別紙2)。

募集締め切り後、事前評価者(フューチャー・アース委員会委員)が書類選考と面接選考を実施し、Phase1:6件、Phase2:3件の可能性調査課題を採択しました。

今後、契約などの条件が整い次第、FSを開始する予定です。

なお、社会技術研究開発センターのホームページは下記からご覧いただけます。

ホームページURL: https://www.jst.go.jp/ristex/

注1) 国際科学会議(ICSU)
ICSU:International Council for Science、1931年に設立された非政府、非営利の国際学術機関であり、アカデミーなど各国を代表する組織と、各学問分野を代表する国際学術連合を取りまとめる組織で、いわば世界の科学者の国連とも呼べるべき組織である。
注2) トランスディシプリナリー研究
研究者個人だけでなく、また特定の学術領域の研究者だけでもなく、社会とさまざまな学術領域の相互に関わり合う連携による研究。

<添付資料>

別紙1:平成27年度 可能性調査採択課題の概要 一覧

別紙2:応募数および採択数並びに事前評価者

参考:平成27年度 募集の概要

<お問い合わせ先>

科学技術振興機構 社会技術研究開発センター 企画運営室
〒102-8666 東京都千代田区四番町5番地3
廣田 勝巳(ヒロタ カツミ)、小野 了平(オノ リョウヘイ)
Tel:03-5214-0132 Fax:03-5214-0140
E-mail: