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別紙1

国際科学技術共同研究推進事業
「日本−米国共同研究」平成26年度新規課題 一覧

課題名 日本側研究代表者 所属・役職 課題概要
米国側研究代表者
災害対応・復旧のための人間中心型状況認識プラットフォーム 北本 朝展 国立情報学研究所
コンテンツ科学研究系
准教授
本研究は、災害への対応において意思決定者が直面する情報欠乏問題と情報過剰問題を解決するため、多様な関係者間での情報収集・解析・共有を支援する人間中心型状況認識プラットフォームの実現を目的とする。 具体的には、日本側は(1)空間・時間・テーマの3軸で情報ストリームを自動ルーティングする解析エンジン、(2)本部と現場の業務担当者・不特定参加者の間のシームレスな情報共有を改善するプラットフォームの研究を行い、米国側は(1)モバイル機器を用いた空間的クラウドソーシングによる効率的な画像・ビデオデータ収集、(2)収集した画像とビデオの自動アノテーションの研究を行う。 両国チームの役割は補完的であるため、共同研究を通じてツールを統合することで、災害時の意思決定プロセスを改善する状況認識プロトタイプの実現が期待される。
サイルス・シャハビー 南カリフォルニア大学
統合メディアシステムセンター
所長
災害時応用のための効率的かつスケーラブルなビッグデータの収集・解析・処理 原 隆浩 大阪大学
情報科学研究科
准教授
本研究は、災害時において膨大なデータの収集・解析・処理を可能とする基盤技術を確立することを目的とする。 具体的には、災害ビッグデータの処理技術について、(1)高次元データの複数センサストリームの圧縮、(2)高次元データ検索のための索引機構、(3)複数の情報源から発生する高次元データのモニタリング、(4)マイクロブログの実社会センシング応用の課題に取り組む。(1)と(2)は1〜2年目に米国、(3)と(4)は1〜3年目に日本の主導で推進し、3年目は協働で実プラットフォーム上の実装および実証実験を行う。 両国チームの研究代表者は、提案課題の要素技術について相補的かつ高い専門性を持っており、実システムの開発経験も豊富であるため、両者が連携すると大きな相乗効果が期待できる。
サンジャイ・クマー・マドリア ミズーリ科学技術大学
計算機科学科
教授
乱流中におけるスカラー源探索アルゴリズム最適化のためのビッグデータ数値実験室 長谷川 洋介 東京大学
生産技術研究所
講師
本研究では、乱流中に物質放出源がある場合において、その周囲に配置された有限、かつノイズを持つセンサー情報を用いて、高効率にスカラー源を特定するアルゴリズムの開発を行う。 具体的には、米国側は、乱流の全時空間スケールを解像する大規模数値シミュレーションを実施し、基礎的な流れ場である、一様等方性乱流、平行平板間乱流、乱流境界層を再現し、その全空間時系列データを取得する。さらに、さまざまな位置に物質放出源を配置し、物質拡散の時空間発展をデータベース化する。日本側は、上記のデータベースから得られる速度、濃度場情報を用いて、有限の固定型、および移動型センサーにより取得される濃度情報に基づくスカラー源探索手法を開発する。さらに、開発した放出源探索アルゴリズムを自律型海中ロボットに実装し、大型水槽実験によりその探索性能を実証する。
タマー・ザキ ジョンホプキンス大学
機械工学専攻
准教授
スマートフォンを用いた緊急通信ネットワークの動的な構築・進化メカニズム 王 軍波 会津大学
産学イノベーションセンター
准教授
本研究は、ビックデータの分析により、通信網の資源などを最適に配置、活用するリアルタイムかつ高効率な緊急通信の提案、開発を目的とする。 具体的には、日本側は災害関連のデータや経験をもとに、ビックデータ解析や切断された通信網の再接続などの研究を行う。米国側は今までの研究成果に基づき、災害発生時のニーズに対応し、ビックデータ解析により人間の動きなどの状況を把握しながら、緊急通信網の構築と最適化などの研究を行う。 両国チームの共同研究により、研究内容や異文化理解を相互補完し、ビックデータ分析による動的構築・進化する緊急通信網を提案、開発する。本研究を通じ、災害時の状況把握、救助・医療などの緊急対応をはじめ、通信容量の要求が突発的に増加した際の高効率な通信サービスの提供や、国際的な研究者の育成などが期待される。
クリシュナ・カント テンプル大学
コンピューター・情報科学部
教授
ビッグデータ解析と強いネットワークによる災害への準備と対応 計 宇生 国立情報学研究所
教授
災害時には通信網を含む社会基盤の損傷が想定されるが、その一方で緊急時における通信量は平常時よりも大幅に増えることが東日本大震災時のデータからも明らかになっている。本研究では、災害に強いネットワークの構成ならびに、ビッグデータの収集、解析、情報配信を行うシステムを対象とし、(1)複数の障害に対応可能であり、早期回復力と再生能力を有するネットワークの設計および資源配分、(2)災害前のデータ収集と解析、(3)災害発生時の状況判断・意思決定および情報伝達の課題について取り組む。 本研究によって得られる成果は、特に大規模な災害への事前対策ならびに災害時対応として防災、減災および復興に役に立つことが期待される。
グォーリアン・シウェ アリゾナ州立大学
コンピューティング・インフォマティクス・ディシジョンシステムエンジニアリング学部
教授
被災官民ネットワークにおけるデータ駆動型の重要情報交換システムの開発 ソン・シュアン 東京大学
空間情報科学研究センター
特任准教授
本研究では、災害の影響を受けた官民のネットワークにおいて重要となる情報交換ニーズに応えるデータ駆動型ソリューションを計画している。 この提案手法の学術的なメリットは、(1)ユーザーが現地状況の認識を向上させるための効果的な情報の統合および要約のアルゴリズムを開発すること、(2)ユーザーが迅速に必要な情報を識別しやすくするためのインテリジェントな情報配信技術を開発すること、(3)動的コミュニティ生成技術や自動情報統合・配信技術を開発することの3点である。 本研究により効果的に災害情報を統合、整理、発見、検索、リアルタイム配信する災害管理ソリューションの開発が期待される。
タオ・リー フロリダ国際大学
コンピューターサイエンス学部
教授