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別紙

科学技術コミュニケーション推進事業 機関連携推進「ネットワーク形成型」
平成26年度新規企画 一覧

提案企画名 継続的なワークショップ運営による情報弱者向けがん情報ツールの作成と普及
提案機関 独立行政法人 国立がん研究センター

がんは日本の死因の第1位であり、生涯に2人に1人が罹患するが、必要な情報や理解が普及しておらず、特に高齢者や障害者などの情報弱者が必要な情報に適時アクセスできる環境整備は喫緊の課題である。本企画は、がん医療の専門機関が提案機関となり、高齢者や障害者にとってそれぞれ身近な情報提供・教育・学習の場となる公立図書館、点字図書館を核とするフィールドを設定し、医療や福祉サービスの提供機関を巻き込んだネットワークを形成する。この中でがん、病気、健康、医療についての対話を重ねながら情報発信の媒体をともにつくることを通じて、情報弱者への健康医療情報の効果的な提供方法のプロトタイプを作成し、全国に普及を図る。
提案企画名 復興農学による官民学連携協働ネットワークの構築と展開
提案機関 公益社団法人 農業農村工学会

東北被災地の「復興農学」に関する科学技術コミュニケーションの推進のため、本提案機関が蓄積している研究成果およびその解釈の仕方をアウトリーチ活動として市民向けに情報提供し、市民参加型“協働”コミュニティーネットワークの形成・拡充・展開を実施する。主にセシウム土壌汚染地域の農業復興を目標として、組織を超えた協働の精神で官民学の連携を形成し、研究活動へ市民のニーズをフィードバックする対話型および科学館などを通じてその科学技術認知度を上げる教育型ネットワークを構築する。
提案企画名 科学リテラシーに資する複眼思考と知と感性のネットワーク
提案機関 国立大学法人 大阪大学 コミュニケーションデザイン・センター

東日本大震災および原発事故をめぐる諸課題により、科学技術に係わる専門家、もしくは科学的営みへの不信がクローズアップされている。その信頼を取り戻し、社会生活に関わる科学技術問題の解決には、異なる意見や関心を持つ多様な人同士が対話し、その結果が共有される「場」の定着が不可欠である。本提案では、科学技術に止まらず、哲学・アート・医療や看護などの多分野における「対話の場」として大学と企業とNPOが運営するコミュニティースペース「アートエリアB1」や、独自の地域性を持つ中之島の各所と連携し、社会的課題に関するテーマ群に基づく企画により、科学技術リテラシーに資する複眼思考と知と感性のネットワークを構築する。