別紙6
選考の観点および留意事項
※公募要領より抜粋
(1)選考の観点
- 相手国にニーズがあり、かつ相手国に対する日本のODAの方針にも沿っていること。【ODA方針への合致】
- 地球規模課題解決のための新たな知見や技術の開発および科学技術水準の向上につながる新たな知見の獲得につながる研究課題であること。【科学技術的価値】
- 将来的な社会実装の構想(内容、時期、手段と実現の目途)があること。研究協力期間中に必ずしも達成されなければならないものではないが、研究計画において想定される研究成果を将来的に社会還元へ結び付けるための道筋(相手国側の活動の道筋や、他地域や市場への普及の道筋)がはっきりしていること。【社会実装の道筋】
- 日本国内の研究だけでは達成できないような科学技術の発展、日本の若手研究者の育成、日本の科学技術の相手国および世界への効果かつプレゼンス向上が見込まれること。【日本のメリット】
- 相手国側研究者との間で具体的な共同研究計画を有しており、日本側および相手国での研究の代表者が明確で、日本側および相手国側において研究を実施できる組織的な体制が整っていること。また、日本側の協力終了後も相手国側で供与機材を維持管理して研究を持続できる見込みがあること。【両国の実施体制】
- 相手国研究機関との共同研究を推進する上で、研究のコストパフォーマンスも考慮された適切な研究計画(資金計画も含む)があること。【研究計画の妥当性】
- 研究代表者がJICAの技術協力プロジェクトにおける研究チームの総括責任者としても相手国側研究者とともに国際共同研究を推進する強い意志と熱意を持っており、かつ信頼に基づく強いリーダーシップを発揮できること。
【研究代表者の資質】
(2)留意事項
- 課題(プロジェクト)の選考にあたっては、研究水準の高さとともに、研究計画が総花的でなく、かつ具体性が高い課題であって、研究成果の社会還元の時期、方法を含めた道筋が明確である課題が高く評価されます。
- 研究期間終了後の成果の担い手が、研究開発の初期の段階から参画することにより、成果の社会実装への道筋がより確かなものとなります。この観点から、成果の担い手として企業などとの連携(産学官連携)をした提案を歓迎します。
- ODA連携であることから、相手国に対する日本のODAの方針や相手国の開発政策などにも沿っていることが期待されます。
- プロジェクト実施期間中に相手国研究機関が民間セクターや関連行政機関との連携関係を構築し、協力終了後も研究開発を持続し社会実装を目指す体制や能力を強化することが期待される、もしくは、社会還元のためにBOP(Base of Pyramid)ビジネスや日本の中小企業海外展開など民間企業の活動やNGOやボランティアなど草の根の開発活動と連携することが期待されます。
- 外交政策および科学技術政策の観点から、共同研究相手国の適切なバランス(過度の集中が生じないことも含む)が求められるなど、外交政策および科学技術政策を考慮して評価することがあります。
- 地域ごとの特性を生かした研究の戦略として、過去に日本のODAなどで整備された当該地域の優れた研究拠点(研究機関、大学など)の活用が期待されます。
- 地球規模課題対応というプログラムの性質に鑑み、複数国を相手国とする共同研究の構想も歓迎します。複数国と国際共同研究を実施する研究提案において、受付締切までに全ての相手国政府より技術協力プロジェクトの要請が提出されていない場合は、「要件未達」と判断し、選考を行いません。また、研究開始にあたっては、全ての関係各国との間でR/Dへの署名を得る必要があります。
- 平成20年度から平成25年度までに採択されている課題と類似の研究提案については、「研究の目的、対象、アプローチ、実施地域などから判断して、研究内容に本質的な差異が認められるか」、または、「既存類似課題と競争的に研究を推進することにより、地球規模課題の解決に資するより大きな成果が期待できるか」、といった観点からも選考を行います。
- アフリカ地域については、人材育成、現地調査の実施と分析、そして適正技術・問題即応技術の開発・適用が重要であり、その観点を考慮します。
- 若手研究人材育成の重要性に鑑み、「研究代表者が45歳未満の若手研究者」または「(研究実施期間中に研究に従事する予定の)日本側研究チームの半数以上が35歳以下の若手研究者」を中心とした体制で構成される課題の積極的な提案を奨励します。これらの基準に沿って研究体制の構築を図っている課題については、相対的に高く評価する場合があります。
- 研究参加者の所属機関は、当該共同研究を担う上で必要な国際交流活動基盤を有しており、十分な支援と協力を行う意思を有していることも重要です。
- 企業などが研究代表機関となり提案を行う場合には、一定の要件を満たす必要があります。