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別紙

戦略的国際科学技術協力推進事業
「日本−フィンランド研究交流」平成26年度新規課題 一覧

研究交流課題 日本側
研究代表者
所属・役職 研究交流課題概要
フィンランド側
研究代表者
ゲノミクス・バイオインフォマティクスを活用した難治性卵巣がん細胞システムの理解と治療候補薬の探索 稲澤 譲治 東京医科歯科大学
難治疾患研究所
教授
本研究は、卵巣がんをモデルとして悪性化により細胞内で生じる本質的な分子変化を検出するとともに、バイオインフォマティクス・パイプラインを構築して詳細な分子プロファイリングを行い、難治性卵巣がんの個別化治療の確立を目指す。 日本側とフィンランド側は、バイオバンク、ゲノム解析、遺伝子発現解析、バイオアッセイシステムおよびメタボローム解析などのインフラを有しており、それらを適正な倫理的配慮のもと相互に利活用する。 両国の研究チームによる相互補完的な取り組みにより分子プロファイルに基づいた治療薬の選択が可能となり、卵巣がんの奏効や予後の改善およびQOL(生活の質)の向上が期待できる。
オリ・カリオニーミ ヘルシンキ大学
分子医学研究所
教授
個別化医療を実現するプライバシー保護ゲノム情報解析 清水 佳奈 産業技術総合研究所
生命情報工学研究センター
主任研究員
本研究は、秘密計算技術の応用により、プライバシーを保護したまま実用的な速度でゲノムの情報解析が可能な新技術の開発を目指す。 具体的には、日本側は新しい暗号技術、ゲノム解析技術と暗号技術をつなぐアルゴリズムの開発を担当し、フィンランド側は暗号技術の導入に耐えうる柔軟なゲノム解析技術の開発を担当する。 両国の研究チームが相互補完的に取り組むことで、ゲノムのプライバシー保護と高度な情報解析を両立させる技術の基盤が構築され、ゲノム情報の有効活用が促進されることが期待される。
アンティ・ホンケラ ヘルシンキ大学
情報技術研究所
アカデミーリサーチフェロー
心不全に対する再生医療におけるバイオインフォマティクスデータベースの構築 澤 芳樹 大阪大学
大学院医学系研究科
教授
本研究は、心不全に対する再生医療で得られた知見を集約し、世界中からアクセス可能なバイオインフォマティクスデータ基盤の整備を目指す。 具体的には日本側は疾患患者由来のiPS細胞の構築を担当し、フィンランド側はサンプルの収集、網羅的遺伝子発現解析、およびデータ解析を担当し、遺伝子発現解析と心機能の相関をデータベース化する。 両国の研究チームが相互補完的に取り組むことで、心不全における細胞移植治療の効果予測因子を見いだし、さまざまな疾患の細胞移植治療においても有用となる情報を提供可能な国際的なデータシステムの構築が期待される。
エスコ・カンクリ ヘルシンキ大学
生物医学研究所
講師