用語解説
用語説明1:母性遺伝
子供の形質が、母親と父親の遺伝子の組み合わせによる子供自身の遺伝子ではなく、母親の遺伝子だけで決定される遺伝様式。同じ母親からうまれた子供はすべて同じ形質をもつ。

用語説明2:らせん卵割
卵割とは、受精した卵(胚)が起こす細胞分裂。
第一卵割(1細胞→2細胞)。第二卵割(2細胞→4細胞)。第三卵割(4細胞→8細胞)。
らせん卵割では、卵割面が動植物軸に対して斜めに傾くためにらせん的に卵割形成が起こる。

用語説明3:動物極
巻貝の卵では、卵母細胞(受精する前の卵)が受精を前に減数分裂を行っていく過程で極体を生じる極をいう。反対側を植物極という(図1参照)

用語説明4:紡錘体
細胞分裂の際に一過的にあらわれる二極性の微小管構造。主に、複製した染色体を二分する役割をもつ。

用語説明5:SIとSD
SIはspindle inclinationの略。紡錘体(用語説明4を参照)の傾き。
SDはspiral deformationの略。第3分裂の中期〜後期にかけて、割球が将来小割球を生じる方向に突出する細胞形態変化のこと。

用語説明6:細胞骨格
細胞を一定の形に保っているたんぱく質で、細胞の骨格的な役割を果たすのでこう呼ばれる。細胞骨格の代表的な構造として、アクチン繊維(アクチンたんぱく質が繊維状に重合したもの)と微小管(チュブリンたんぱく質が重合した繊維状の構造物)がある。

用語説明7:左右巻貝の進化論
巻貝は9割が右巻きと言われている。祖先は右巻であり、進化の過程で、そこから何回か、左巻の種ができたり、また右巻の種ができたりと繰り返されたのではないかと類推されている。

用語説明8:戻し交配
本研究に用いた巻貝は雌雄同体であるが、相手がいると互いに精子を交換して交配することができる。連続戻し交配は以下のように行った。左巻系統の個体をP世代の母親、右巻系統の個体をP世代の父親として用いて右巻原因遺伝子をヘテロ接合型でもつF1世代を得る。これらの個体を父親として、左巻系統の個体と交配させF2世代を得る。このとき遺伝的組み換えにより右巻決定遺伝子を持つF2個体と持たないF2個体の2種類が生じる。このうち右巻決定遺伝子をもつF2個体を父親に用いて、純系左巻系統の個体とさらに交配させることによりF3世代を得る。これを繰り返すこと(連続戻し交配)により、世代が進むほど、P世代の父親に用いた右巻系統に由来するゲノムの寄与が少ない右巻・左巻両個体群が得られる(図5)

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This page updated on August 24, 2004

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