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別添

平成28年3月1日
内閣府 革新的研究開発推進プログラム
ImPACTプログラム・マネージャー 山川 義徳

「Healthcare Brainチャレンジ」実証トライアル結果の発表

内閣府 総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)「脳情報の可視化と制御による活力溢れる生活の実現」(プログラム・マネージャー:山川 義徳)は、「Healthcare Brainチャレンジ」において、応募アイデアの実証トライアルを行いました。

「Healthcare Brainチャレンジ」は、脳の健康促進の観点から、非医療分野の製品やサービスに関する革新的なアイデアを幅広く募集し、実際に脳の状態を計測する実証トライアルを公開し、その提案内容が脳の健康に与える影響について科学的観点から評価する活動です。活動初年度である2015年度は、一次選考として応募の中からアイデアの革新性や脳科学的可能性の観点から12件の入選アイデアを選んでいます(10月8日発表)。

今回実施した実証トライアルに向けては、入選アイデアの中で実生活での運用可能性等も踏まえ、優れた5件としてパプリカキサントフィル(江崎グリコ株式会社・一般財団法人生産開発科学研究所)やビール苦味成分(キリン株式会社)、オフィスストレッチ(コクヨ株式会社)や臨床美術(凸版印刷株式会社)、カラーレンズ(東海光学株式会社)を選定しました。実証トライアルでは、5つのアイデア全てにおいて約一カ月の実証活動に全参加者が継続して参加できたことから、それぞれ実生活での無理ない取り組みであることが示されました。また、得られた脳情報の解析を進めた結果、加齢による低下傾向を示す脳の健康指標に対して、実証トライアル前後で脳の容積の増加や神経繊維の増強の影響が示唆され、商材ごとに異なる結果が得られました(下図参照)。

今後さらなる開かれた研究開発を通じて、それぞれの商材に対して適切な期間、適切な個人を最適化していくことによって、脳の健康維持・増進が期待できると考えています。

図 実証トライアルに選ばれたアイデアとその結果

(参考資料1)

■Healthcare Brainチャレンジ(2015年度)について(説明資料)

(参考資料2)

■Healthcare Brainチャレンジ(2015年度)にて実証トライアルに進んだアイデアについて

<機能性食品・植物由来成分関連>

パプリカキサントフィルの摂取は、赤血球の酸素運搬機能を高め、高齢者の脳機能の維持・向上に役立つ (江崎グリコ株式会社・一般財団法人生産開発科学研究所)
ビール苦味成分イソフムロンによる生活習慣病予防を通じた認知機能改善効果 (キリン株式会社)

<運動・ワークショップ関連>

オフィスでの定期的な軽運動が脳へ及ぼす効果検証 (コクヨ株式会社)
ストレス軽減を目指した「臨床美術」プログラムの脳機能の活性化に関わる検証 (凸版印刷株式会社)

<ウェアラブル機器関連>

女性の悩みを軽減するピンクレンズのメガネで脳も健康に!! (東海光学株式会社)

(参考資料3)

一般社団法人ブレインインパクトについて

当プログラムでは、研究開発成果の社会実装を加速する為に、一般社団法人ブレインインパクトを設立しました。同法人を起点として、異業種企業との共同研究支援の他、Healthcare Brain チャレンジの活動支援、外部資金の調達、標準化や人材育成などの研究開発支援を進め、当プログラムの目標である脳情報を活用した新産業の創出の実現に向けた歩みを具現化してまいります。

<本件に関する問い合わせ先>

内閣府 ImPACT山川プログラム
「脳情報の可視化と制御による活力溢れる生活の実現」
PM補佐 福田 紘己、岡 宏樹
Tel:03-6272-3658
E-mail: