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平成26年3月10日

SAS Institute Japan株式会社
独立行政法人 科学技術振興機構

データサイエンティストの育成を目指した統計・分析コンテスト
「All Analytics Championship Powered by SAS®
~データサイエンス・アドベンチャー杯~
栄えある第1回目の受賞者が決定

SAS Institute Japan株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:吉田 仁志、以下SAS)と、独立行政法人 科学技術振興機構(本部:埼玉県川口市、理事長:中村 道治、以下JST)は、ビッグデータ、オープンデータおよびそれらを分析・活用するアナリティクスのさらなる普及に向けてデータサイエンティストを育成する機会を提供するため、分析アイデアや分析スキルを競い合うコンテスト「データサイエンス・アドベンチャー杯」を開催しました。

本コンテストでは、JSTがもつ複雑・多様な科学技術分野のデータをどのように扱うかをテーマに、全国の民間企業、大学、高等学校等に所属する方々が柔軟かつ斬新な発想による分析アイデアや分析スキルを競いました。今後もこのような機会を継続して提供することは、科学技術分野のデータからの新たな価値の創造とともに高度ICT利活用人材の育成を通じた日本のイノベーション促進への貢献につながるものと考えます。

エントリー総数86チームから最終的に応募のあった34作品のうち、栄えある金賞は、チーム“UNAGI”の作品「未来のデータサイエンティストを探せ!~研究分野遷移から見た人材マッチング~」が受賞しました。また、一般部門と18歳以下を対象とするU-18部門の2部門統一で審査されたアイデア賞は、チーム“北海道札幌旭丘高等学校 生物部”の作品「「生物多様性を探るために」~トンボの統計解析からわかったノシメトンボと生物多様性について~」が、U-18賞は、チーム“埼玉県立熊谷女子高等学校”の作品「大学のそこんところ~おカネと人と論文と~」が受賞しました(その他の受賞者一覧は別紙参照)

金賞を受賞したチーム UNAGI の皆さん

金賞、アイデア賞、U-18賞を受賞したチームは、それぞれ次のように喜びのコメントを述べています。

金賞を受賞したチーム“UNAGI”(東京ガス株式会社 技術開発本部 技術戦略部 戦略研究グループ 釋 宏介さん、笹谷 俊徳さん、中井 洋平さん、藤本 剛志さん):
「普段は、社内の業務効率化や組織改善のためにデータ分析に取り組んでいます。社外に出て力試しがしてみたいという思いから、このコンテストに参加しました。密度の濃いビッグデータの扱いは難しく、チャレンジのし甲斐がありました。アイデアに沿ってただ分析をするのではなく、ストーリー性を重視し、分析結果をどう実社会で活用できるレベルまで落とし込むかというところに特に苦心しました。このコンテストで金賞をいただき、結果が認められたことは、これからの大きな自信につながります」

アイデア賞を受賞したチーム“北海道札幌旭丘高等学校 生物部”(顧問 綿路 昌史さん、宇久村 三世さん):
「生物部で継続してきたトンボの研究に統計処理を加える必要性を感じていた時に、ちょうどこのコンテストのことを知り、参加しました。ビッグデータの重さと格闘しながらも、なんとか限られた期間で分析結果をまとめ、応募することができました。今回の受賞は、これまでの苦労が報われる思いで、大変嬉しいです。学んだ分析スキルや今回の分析結果と課題を、今後の活動に活かしていきたいです」

U-18賞を受賞したチーム“埼玉県立熊谷女子高等学校”(大塚 茜里さん、徳田 衣莉さん、袋井祐佳さん、山本 絢子さん):
「実際にビッグデータを分析するにあたり、そのデータをどう活用していくかということを考えるのが難しかったです。4月からは大学の理系学部への進学を予定しており、今後も統計やデータ分析を用いた研究や発表の機会もあると思います。今回の経験を今後活かしていくことができるので、このコンテストに参加して本当によかったと思います」

また、本コンテストの審査委員長である長尾 真 氏(JST 科学技術情報 特別主監、京都大学 名誉教授)は、「データサイエンス・アドベンチャー杯の作品を募集したところ、全国34のチームから、JSTが提供した科学技術関係のデータとSASのソフトウェアを利用した分析結果が提出されました。その中に高校生からの応募が8チームあったのは大変嬉しいことでした。審査委員会で慎重審議し、一般部門から6件、高校生など18歳以下の部から2件を優秀作品として選考し、本日の本選における各チームのプレゼンテーションを受けて、最終的な各賞を決定しました。いずれも興味ある分析で、ビッグデータ分析のための人材育成と科学技術振興機構の今後の活動にとっても有意義なコンテストであったと考えています」と総評しています。

<添付資料>

別紙:データサイエンス・アドベンチャー杯 受賞者一覧

参考:データサイエンス・アドベンチャー杯 開催概要

<お問い合わせ先>

SAS Institute Japan株式会社
広報担当:許、本門
TEL:03-6434-3700
E-mail:

独立行政法人 科学技術振興機構
情報企画部
新規事業推進担当:伊藤
TEL:03-5214-8439
E-mail: