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平成20年1月15日

科学技術振興機構(JST)
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北海道大学
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超伝導による発光ダイオードの発光増強に世界で初めて成功

(超伝導と光通信をつなぐ新技術の基盤を実現)

 JST基礎研究事業の一環として、北海道大学の末宗 幾夫教授らは、浜松ホトニクス、NTT物性科学基礎研究所、東京理科大学、室蘭工業大学と共同で、超伝導と光通信をつなぐ新技術実現の核となる超伝導による発光ダイオードの発光増強(超放射効果)(注1)に、世界で初めて成功しました。これは発光ダイオードから光子を発生する過程を根本から変え、「もつれあい光子対」(注2)の発生を可能にするものです。
 安全性が格段に高い量子情報ネットワーク注3を構成するために、光子を用いた量子情報通信技術(注5)と超伝導を用いた量子情報処理(注6)の研究開発が極めて重要であり、現在、世界中でしのぎを削って開発が行われています。本研究グループは、1.6ミクロン光通信波長帯の発光ダイオードに超伝導電極を形成し、通常の発光ダイオードでほとんど発光が確認できないような極微弱の電流注入で、超伝導効果による通常ダイオード比約20倍の大幅な発光増強に成功しました。これは、光子を用いた量子情報通信と超伝導を用いた量子情報処理を接続し、量子情報ネットワークを構成するための基盤技術を実現したものです。このような超伝導による超放射は、平成14年に千歳科学技術大学の花村 榮一教授によって予言されていましたが、今回その実験的な検証に初めて成功しました。
 次の重要な課題は、発生する光子数を制御して、量子情報通信に応用可能な技術に発展させることです。そのために本研究グループは平成18年に、半導体量子ドットを発光部として持つ超伝導発光ダイオードの基本概念を提唱し、これまで単一の量子ドットから一度に1つずつの光子が発生することを確認しています。今回は、量子井戸構造を発光部としている発光ダイオードを用い、基本となる超伝導効果を実証したものです。
 本研究成果は、平成20年1月に創刊された科学雑誌「Applied Physics Express (アプライド・フィジックス・エクスプレス)」の電子版で平成18年1月17日に公開されます。

 本成果は、以下の事業・研究領域・研究課題によって得られました。
戦略的創造研究推進事業 チーム型研究(CREST)
研究領域「新機能創成に向けた光・光量子科学技術」
(研究総括:伊澤 達夫 東京工業大学 理事)
研究課題名「超伝導フォトニクスの創成とその応用」
研究代表者末宗 幾夫(北海道大学電子科学研究所 教授)
研究期間平成17年10月〜平成23年3月
 JSTはこの領域で、基礎科学から産業技術にわたる広範な科学技術の基盤である光学および量子光学に関して、光の発生、検知、制御および利用に関する革新的な技術の創出を目指しています。

<研究の背景>

 現在用いられている情報ネットワークよりも、格段に安全性の高い量子情報ネットワークを構成するために、量子情報を光子によって送信する量子情報通信技術と、量子計算など量子情報処理に関する研究開発などが、世界中でしのぎを削って行われています。前者の光子を用いた量子情報伝送に関しては、半導体量子ドットを用いて必要なタイミングで光子を発生・送信する、「オンデマンド」単一光子源の研究が進められています。一方後者の量子情報処理については、超伝導を用いた量子情報処理の研究が有力視されています。しかし、これまで光通信と超伝導の研究分野は全く異なる領域と見なされてきたため、相互に量子情報を変換する基盤技術が欠落していました。

<研究の内容>

 本研究グループは量子ドットを用いて2つの領域をつなぐ基幹デバイスとして、平成18年に超伝導−半導体量子ドット発光ダイオード(Superconductor-based Quantum Dot Light Emitting Diode: SQLED)を提案しました。この提案には2つの重要な要素が含まれています。
 1つはフォトニクスの領域と超伝導の領域をつなぐ基幹デバイスとしての役割です。量子情報を情報処理のための超伝導状態から、長距離通信のための光子状態に変換することは、量子情報ネットワークを構成するための必須の条件です。
 もう1つは量子情報ネットワークを高度化するために必要な、「もつれあい光子対」(注2)を発生するダイオード光子源を実現できる可能性です。この光源は、量子情報通信できる通信距離を拡大するためにも重要であり、量子情報処理にも欠くことのできない要素となっています。そのため世界中で、半導体量子ドットを用いた「もつれあい光子対」発生の研究が進められています。しかし、半導体基板表面に成長させてつくる半導体量子ドットは、「もつれあい光子対」を生成する条件である対称な構造とすることが難しい存在です。これに対して超伝導効果を使えば、電子が2つずつペアとなる「クーパー対」(注7)として半導体量子ドットへ注入されるため、「もつれあい光子対」の発生が期待できます。

<成果の具体的な説明>

A.超伝導−半導体量子ドット発光ダイオード(SQLED)で期待される基本性能
 まず、提案しているSQLEDが実現された際のSQLEDの基本性能について説明します。基本的な概念を図1に従って説明します。図の中央は、半導体基板表面に成長した量子ドットを、原子間力顕微鏡で観察した図面を拡大したものです。典型的な量子ドットの形状は高さ6nm、直径25nm程度の円盤と円錐の中間状態です。その中には約3万個の原子が含まれており、原子と同じように離散的なエネルギー準位を持っていることから量子ドットは人造原子とも呼ばれます。実際に発光ダイオードに応用するには、この量子ドットを別の半導体で埋め込むため、外からその構造を観察することはできなくなります。通常の発光ダイオードでは、半導体の表面に形成した金属電極から電流を注入しますが、これを超伝導電極に置き換え、電子クーパー対を注入します。クーパー対は2つの電子が対を作ったもので、安定な状態となっています。図には描いていませんが、これと量子ドットの離散的なエネルギー準位に注入された正孔対が再結合すると、電子対と正孔対1組につき1つの光子対が発生します。ここで発生する2つの光子は双子のように互いを区別することができないため、「もつれあい状態」と呼ばれます。こうした背景のもと、量子情報通信や量子情報処理に必要な「もつれあい光子対」を発生するダイオード光源の実現が期待されます。
 これまでに、半導体量子ドットを用いた単一光子の発生は、本グループも含めた複数のグループから報告され、発光ダイオードを用いたオンデマンド単一光子源の実現が期待されています。これをさらに発展させて、「もつれあい光子対」を発生させる研究が世界的に進められています。しかし実際に半導体基板表面に作製される半導体量子ドットは構造が非対称なものになるため、電子と正孔が1つずつ再結合して光子を発生する通常の方法では、「もつれあい光子対」を再現性よく発生させることができません。今回の超伝導発光ダイオードは、前述のとおり超伝導効果によるクーパー対を「もつれあい光子対」発生のために応用したものですが、実現のためには、発光ダイオードにおいて超伝導効果が起こりうることを実証することがこれまで課題でした。
 このような超伝導効果によって発光強度が増強することは、平成14年に千歳科学技術大学の花村 榮一教授が予言していました。今回、発光部を量子井戸構造とした発光ダイオードを用い、その超伝導効果の実証に初めて成功しました。これは発光ダイオードから光子を発生する過程を根本から変え、「もつれあい光子対」の発生を可能にするものです。

B. 超伝導発光ダイオードの動作実証
 発光ダイオードの動作実験を行う前に、まず超伝導金属から半導体中に電子クーパー対を注入できるかどうか、確認しました。図2(a)はInGaAs半導体をニオビウム超伝導電極でサンドイッチした状態の模式図です。極低温でニオビウムの中では、電子は2つずつクーパー対を形成しています。その一部はInGaAs半導体中にしみ込みます。そのしみ込み深さは「コヒーレント長」(注8)と呼ばれます。用いている半導体膜厚がこのコヒーレント長より薄ければ、それぞれのニオビウムからのクーパー対のしみ込みが重なりあって超伝導電流が流れます。図2(b)に0.7Kで観測された電流ー電圧特性を示します。電圧0Vにおいて超伝導電流が流れ、臨界電流±120μAを超すと、有限の抵抗値を持つ通常の電流ー電圧特性(電流0、電圧0の原点を通る直線)にシフトします。確認実験では厚さ100nm程度のInGaAs半導体層を用いましたが、発光ダイオードにおいても、超伝導電極と発光部分の半導体層の厚さが同程度以下の場合には、超伝導効果が期待されます。
 図3(a)に動作を確認した超伝導発光ダイオードの模式図を示します。量子井戸をつくるInGaAsを発光層とし、表面のニオビウム超伝導電極からn形InGaAsバリア層を通して、電子クーパー対が発光部に注入されます。今回の実験では、バリア層は厚さ30nmと薄くしてあります。正孔はp形InP層から発光層に注入されます。電子クーパー対と正孔対が再結合することで発生した光子対は、図3(b)に示すニオビウム電極に形成された幅約114nmの極微小スリットから観測されます。
 図4(a)に、超伝導量子井戸発光ダイオードから観測された発光スペクトルを示します。注入電流は一定で250μAです。発光スペクトルは、11Kではノイズレベルで発光はほとんど観測されません。温度をごくわずかに低くすると、1630nmにピークを持つ発光スペクトルが観測されるようになり、温度の低下とともに発光強度が急に増大するのが観測されました。波長1630nmは発光エネルギー760meVに対応しますが、InGaAs量子井戸発光エネルギーと良く一致します。つぎに発光の強さの温度変化を明らかにするため、図4(a)の発光強度を異なる波長で積分した結果を図4(b)に示します。同図よりこの試料では、ニオビウムが超伝導状態になる臨界温度は、8.3K程度であることがわかりました。注入電流を250μAとしたとき、この臨界温度以上で発光は雑音レベルで極微弱です。しかし臨界温度以下では、急速に発光強度が増大します。これは臨界温度以下では、温度の低下とともにクーパー対のコヒーレント長が長くなり、図3(a)のバリア層を通して発光層への電子クーパー対のしみ込みが増大するため、クーパー対による超放射効果で発光強度が急激に増大する現象と理解されます。

<まとめと今後の展開>

 このように本研究では、これまで存在しなかった半導体発光ダイオードの発光プロセスを超伝導効果で制御するという実験研究を行い、超伝導効果による半導体量子ドットからの発光過程の制御、特に発光再結合確率の増大(超放射効果)に成功しました。通常の発光ダイオードは、注入電流が少ないと発光量子効率が低下してしまいがちですが、今回の超伝導による超放射効果は、注入電流の少ない状態で発光量子効率を大幅に大きくする働きがあります。今回の測定例では、注入電流200μAで約20倍の効率改善が見積もられました。今後実用化するには、発光量子効率を計測することが必要ですが、今回の超放射効果は特に、単一光子発生ダイオードなどのごく微弱な電流で動作させることが求められる一般的な光デバイスで有効です。また単一光子発生ダイオードでは、単一光子を必要なタイミングでオンデマンドに発生する必要があり、発光量子効率を限りなく100%に近づける可能性を持つ超伝導の超放射効果は、その意味でも有効です。
 以上の成果は、超伝導と光通信波長帯のフォトニクスを直接結びつけるものであり、今後、光子発生の量子効率を高め、「もつれあい光子対」をオンデマンドに発生するダイオード光源を実現することによって、さらに量子情報を超伝導状態から光子状態へ変換するための重要な一歩を踏み出したと言うことができます。

<参考図>

図1. 半導体量子ドットへのクーパー対の注入と光子対の発生

図1. 半導体量子ドットへのクーパー対の注入と光子対の発生

 図の半導体量子ドットは原子間力顕微鏡で観察したものですが、これを別の半導体で埋め込みます。埋め込んだ半導体表面に形成した超伝導電極から、埋め込んだ半導体を通して、量子ドットに電子クーパー対を注入します(右の図)。クーパー対では2つの電子が対を作り、より安定な状態となっています。図には描いていませんが、これと量子ドットの離散的なエネルギー準位に注入された正孔対が再結合すれば、一度に1つの光子対が発生します。ここで発生する2つの光子は互いに区別することのできない双子の光子で、「もつれあい光子対」と呼ばれます。こうして量子情報通信や量子情報処理に必要なもつれあい光子対を発生するダイオード光源の実現が期待されます。一方、通常のばらばらの2つの電子を注入すると(左の図)、最初に通常「励起子分子発光」と呼ばれる波長が長めの光子が発生し、それから遅れて「励起子発光」と呼ばれる波長が短めの光子が発生します。この場合には作製される量子ドットが非対称な構造となるため、2つの光子をもつれ合わせることが困難です。

図2. 超伝導体から半導体へのクーパー対の注入

図2. 超伝導体から半導体へのクーパー対の注入

(a) ニオビウム超伝導体では電子がクーパー対を形成しますが、これに隣接するInGaAs半導体にクーパー対がしみ込みます。このしみ込みの深さと半導体の厚さが同程度になると、対向するニオビウム超伝導電極間でクーパー対が行き来するようになり、超伝導電流が流れます。
(b) 0.7Kで観測された電流−電圧特性。電圧0Vにおいて±120μAまで超伝導電流が流れ、その臨界電流を超すと有限な抵抗値を持つ通常の電流−電圧特性(電流0、電圧0の原点を通る直線)にシフトします。

図3. 超伝導量子井戸発光ダイオード 図3. 超伝導量子井戸発光ダイオード

図3. 超伝導量子井戸発光ダイオード

(a)ニオビウム超伝導電極からInGaAs量子井戸層に注入されたクーパー対と、p形InPから注入された正孔対との発光再結合によって発生した光子対が、ニオビウム電極の極微小スリットから観測されます。
(b)ニオビウム電極に形成された幅114nmの極微小スリット。

図4.超伝導量子井戸発光ダイオードから観測された発光スペクトルとその積分強度の温度依存性

図4.超伝導量子井戸発光ダイオードから観測された発光スペクトルと
その積分強度の温度依存性

(a)注入電流を250μAに固定して観測した発光スペクトルの温度依存性。11Kではノイズレベルです。しかし温度の低下で急速に発光強度が増大します。
(b)発光積分強度の温度依存性。この試料ではニオビウムが超伝導状態になる臨界温度が8.3K程度と測定されます。注入電流250μAでは、この臨界温度以上では発光は雑音レベルで極微弱です。しかし臨界温度以下では急速に発光強度が増大します。これは臨界温度以下で、温度の低下とともにクーパー対のコヒーレント長が長くなり、発光領域にクーパー対がしみ込む確率が増大するため、クーパー対による超放射効果で発光強度が急激に増大すると理解されます。

<補足説明>

注1)超放射効果
 多くの原子や分子の電子の状態が位相をそろえて輻射(光)と相互作用し、物質系から光子を放出する確率が大きくなる効果。クーパー対では電子が対を作ってボゾン化し、広い領域で位相のそろった波として輻射と相互作用し、光子放出確率が大きくなります。「ボゾン」の代表例としては光子があり、多くの「ボゾン」粒子が同じエネルギー状態を取ることができます。このため、レーザー光は同じ波長(エネルギー)の強い光とすることができます。

注2)もつれあい光子対
 2つの互いに区別をすることのできない光子対。正確には「量子もつれあい光子対」といいます。もつれ合った2つの光子は互いの距離が離れても、互いに量子力学的につながっています。例えば、一方の光子の光の軸の向き(偏光状態)を測定すると、他方の偏光状態も同時に決まってしまいます。しかし後者の偏光状態は前もって決まっているわけではなく、前者の測定結果に応じて変化するのが特長です。

注3)量子情報
 現在扱われている情報の最小単位はビット。0か1かどちらかの「状態」しか取ることができません。これに対して、量子情報の最小単位は量子ビット。「状態」は0と1だけではなく、両者を重ねあわせて別な状態もつくりだせます。通常のビットはビット数の増加とともに扱う数値の量が指数関数的に増加し、現在の最先端のコンピュータでも膨大な計算時間が必要となります。一方量子ビットは、ビット数が増加しても扱う数値はビット数に比例する量しか増加しません。したがって、量子コンピュータで高速の情報処理が可能となります。

注4)量子情報ネットワーク
 総務省が主催する「21世紀ネットワーク基盤技術研究推進会議(座長:江崎玲於奈先生)」では平成16年から1年間にわたって、今後の情報通信技術(ICT:Information and Communication Technology)の研究戦略を検討し、平成17年7月に膨大な報告書をまとめています。参考に、その報告書に示されている「量子情報通信ネットワークとこれを構成するために必要な基盤技術」をまとめた図面を以下に示します。量子情報通信ネットワークには、量子コンピュータを初め、様々な量子技術・システムが接続されて、高いセキュリティと高速で高度な通信ネットワークの形成を目指しています。今回の成果は、この図における「光-原子/光-電子インターフェース技術」に相当します。また将来的には今回の成果を使った「量子もつれ光源」の実現が期待されます。


(総務省 21世紀ネットワーク基盤技術研究推進会議 報告書より)

注5)量子情報通信技術
 同上の総務省「21世紀ネットワーク基盤技術研究推進会議」の報告書にある、「ユビキタスネット社会における量子情報通信の実現像」を参考に示します。「ユビキタス」とはラテン語で「あらゆるところで」という意味で使われています。いつでも、どこでも、誰でもアクセスでき、情報を共有することによる恩恵を平等に受けることができる、インターフェース、環境を整えた社会の実現を目指しています。具体的なユビキタスネットワークは高速光ファイバー通信網で構成され、通信の安全に必要な暗号化に、信頼性の非常に高い量子暗号を用います。情報の暗号化、復号化に必要な量子暗号鍵は、並列的な量子暗号鍵配布ネットワークで供給され、単一光子および量子もつれ合い光子対を用いた光ネットワークがその基本となります。

ユビキタスネット社会における量子情報通信の実現像
(総務省 21世紀ネットワーク基盤技術研究推進会議 報告書より)

注6)超伝導を用いた量子情報処理
 国内ではNTT基礎研究所、NECナノエレクトロニクス研究所、理化学研究所、国外ではデルフト工科大学、カリフォルニア大学サンタバーバラ校等が優れた成果を挙げています。量子情報の最小単位、量子ビットは、量子力学的重ね合わせ状態を取ることが大きな特長になっています。超伝導による量子ビットは、この重ね合わせ状態が崩れるまでにかかる「デコヒーレンス時間」が、他の固体量子ビットに比べて長いこと、また将来、集積回路技術を使って量子ビットの集積化を進めやすいこと等の特長で、有望視されています。詳しくは下記等をご参照ください。
http://www.nanonet.go.jp/japanese/mailmag/2005/082a.html

注7)クーパー対
 電子は超伝導状態では2個づつの対となり、多数の電子でも最低のエネルギー準位をとることができます。この電子の対をクーパー対といいます。超伝導のBCS理論では、電子-格子相互作用を介して電子同士に引力が働くことが示されます。この引力により、互いに逆向きのスピンを持った電子が対を形成します。

注8)コヒーレント長
 超伝導におけるクーパー対の空間的な広がりを表す長さの尺度です。

<掲載論文名>

Superconductor-based Light Emitting Diode: Demonstration of Role of Cooper Pairs in Radiative Recombination Processes
(超伝導発光ダイオード:発光再結合過程におけるクーパー対の役割実証)
doi: 10.1143/APEX.1.011701

<お問い合せ先>

末宗 幾夫(すえむね いくお)
北海道大学 電子科学研究所 電子材料物性研究部門ナノ光高機能材料研究分野
〒001-0021 札幌市北区北21条西10丁目 北海道大学創成科学研究棟内
Tel:011-706-9335, (or 9336) Fax:011-706-9336
E-mail:

金子 博之(かねこ ひろゆき)
独立行政法人 科学技術振興機構 研究領域総合運営部
〒102-0075 東京都千代田区三番町5番地 三番町ビル
Tel:03-3512-3531 Fax:03-3222-2066
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