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<参考図>
図1 赤痢菌の感染過程

図1 赤痢菌の感染過程

 大腸に達した赤痢菌は、M細胞(絨毛(じゅうもう)が発達せず、マクロファージなどの免疫システムへ異物の提示や受け渡しを行う細胞)に侵入した後、通常の細菌やウイルスと同様にマクロファージに貪食された後、マクロファージに細胞死をもたらします。マクロファージの細胞死で遊離した赤痢菌は、上皮細胞に基底膜側(生体内側)から侵入し、侵入物を囲むファゴソーム(食胞)から細胞質へと離脱します。細胞質内に離脱した赤痢菌は増殖しながら菌体の一極にアクチン凝集束(アクチンコメット)を形成して、細胞内を移動するための運動の推進力を作り出します。赤痢菌は細胞質内を移動し、やがて隣接細胞へと拡散し、感染を拡大させていきます。