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<参考図>

図1

図1 オートファジーの進行過程

 オートファジーが誘導されると、細胞質に隔離膜とよばれるカップ状の脂質膜構造が出現します。これが細胞質成分やオルガネラ(細胞内小器官)などを取り込みながら伸展し、最終的に二枚の膜で囲まれたオートファゴソームが形成されます(図中では断面としてリング状に描いていますが、実際には球体です)。続いて、オートファゴソームの外側の膜が、リソソーム(動物細胞の場合)や液胞(植物や酵母細胞の場合)の膜と融合し、オートファゴソームの中身が内側の膜ごとリソソーム/液胞内の加水分解酵素群の作用で消化されます。特に、大きな液胞を持つ植物や酵母細胞の場合には、液胞内の加水分解酵素を不活化することにより、内側の膜で囲まれた球状構造を液胞内に蓄積させ、顕微鏡でこれを観察することが可能です。この構造体はオートファジックボディと呼ばれ、オートファゴソームが正常に形成されていることの指標になります(図3も参照)。