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<参考図>

図1

図1.制御性T細胞による免疫応答の抑制的制御

 制御性T細胞はほかのT細胞と同じように、胸腺において分化・成熟し、末梢免疫系(リンパ節・脾臓・末梢血・皮膚・腸管など)に移動し、免疫反応を制御しています。末梢免疫系において、通常のT細胞は、抗原提示細胞によって提示された抗原を認識し、活性化することで、エフェクターT細胞に分化し、様々な免疫反応をひき起こします。通常のT細胞が、微生物や腫瘍に対する抗原によって活性化された場合は、感染免疫・腫瘍免疫といった有益な免疫応答がひき起こされますが、自己体内の抗原や無害な外来抗原によって活性化された場合は、自己免疫病やアレルギーといった有害な免疫応答がひき起こされます。制御性T細胞は、通常のT細胞が抗原により活性化することを抑制することで、これら一連の免疫応答を抑制すると考えられています。