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<参考図>

図1

(図1)量子暗号通信の仕組み

送信者が送った光子が伝送路(光ファイバーなど)を通るとき、次の4つの可能性が考えられます。A.盗聴を受けずに受信者に検出される、B.伝送中に消滅する、C.盗聴者が盗む、D.盗聴者が操作した後で受信者に検出される。このうち、Aは安全な鍵生成に用いることができます。B・Cは受信者に届かないため暗号鍵には使われないので、たとえ盗聴者が持っていても意味がありません。Dでは盗聴が検知され、盗聴された可能性のある情報量の上限が見積もられます。受信者は送信者に光子の伝送が終わった後で、何番目のビットで光子が検出したかを連絡し、鍵生成に利用できるビットを決めます。さらに誤り訂正と秘密増幅といった操作を行って最終的に利用する鍵(最終鍵)を得ます。