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<参考図>

図3

図3 DsbBがDsbA酸化能力を獲得する機構

 構造解析の結果、単独での酸化力がDsbAより遙かに弱いはずのDsbBがDsbAを酸化する機構が示唆されました。DsbAとの複合体においては、DsbBのペリプラズム領域がDsbAによって捕捉され、そこに含まれるCys104とCys130のペアは互いに引き離され、Cys130はCys41-Cys44ペアに接近します。この構造変化により、DsbBからDsbAへの逆電子移動は防がれ、DsbBからDsbAへの正しい電子移動反応のみが促されると考えられます。すなわち、DsbBは特異的な基質であるDsbAと結合することによって、酸化力を変動させ、DsbAを選択的に酸化できる超強力な酸化酵素に変身すると解釈できます。