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<用語解説>

注1)トランスポーター:
細胞膜に存在する膜タンパク質で、膜を介して分子や、イオンを運搬する働きを持つ

注2)薬剤耐性緑のう菌:
緑のう菌(Pseudomonas aeruginosa)は真正細菌の一種で、自然環境中に存在する代表的な常在細菌である。ヒトに対する病原性はあるが、健常者に感染することはほとんどない。しかし、免疫力の低下した人には感染し、緑膿菌感染症の原因となる。薬剤耐性を獲得したものは薬剤耐性緑のう菌と呼ばれ、この菌に感染し、発症すると治療が困難とされる。

注3)AcrB:
大腸菌や、緑のう菌、インフルエンザ菌など、グラム陰性最近の持つ最も強力な薬剤排出トランスポーター

注4)TolC:
細胞外膜を貫通するチャネルタンパク質。AcrBに接続して機能し、細胞外への薬剤排出の際、煙突のような役割を担う。

注5)能動的輸送:
プロトン濃度勾配の駆動力や、ATP加水分解のエネルギーを用いて濃度差に逆らって物質を輸送する働き

注6)ATP合成酵素:
細胞の最も普遍的なエネルギーであるATP(アデノシン三リン酸)を作る酵素複合体。その立体構造と働きの解明に対して1997年ノーベル化学賞が贈られている。

注7)ペリプラズム空間:
細胞膜と細胞壁の間の空隙