用語説明

*1 シアノバクテリア
 原核生物で、ゲノムサイズが比較的小さく、形質転換などの遺伝子操作がしやすいため、また、植物と同じ光合成を行うため、そのモデル生物とされている。ラン藻ともよばれる。

*2 kai時計遺伝子
 シアノバクテリアの時計遺伝子として発見された遺伝子群。Kaiは「回」から命名。近藤チームでは、kai遺伝子が作る蛋白質KaiA、KaiB、KaiCの解析を進めており、KaiAは、KaiCのリン酸化に、KaiBはKaiCの脱リン酸化に関与することがわかっている。

*3 蛋白質のリン酸化
 蛋白質のアミノ酸残基のうち特定のアミノ酸(KaiCの場合は431番目のセリン、432番目のスレオニン)にリン酸(PO4)が付加されること。これにより蛋白質の構造や安定性が変化し、蛋白質の機能をかえることが出来る。リン酸化は蛋白質の機能を調節する代表的な反応で、多くの生化学反応に見られる。