【用語解説】

1)固体電解質
その内部においてイオンと電子がともに動き回って電気伝導に関与する固体物質。
2)論理演算回路
コンピューターなどにおいて、0と1のデジタル信号を決められた規則で処理する回路。AND、OR、NOTの3つの基本的な論理演算回路が構築できれば、その組み合わせによってあらゆる論理演算回路を構築しうる。
3)ユビキタス情報通信社会
いつでも、どこでも、私のために、状況に合わせて、誰とでも情報を交換できる社会。コンピューター中心から人間中心のネットワークへと転換した情報通信社会。
4)量子化された複数の情報を記憶する機能
「原子スイッチ」は、その電気抵抗が 12.9 キロオームの整数分の1のとびとびの量子化された値をもつ多くの状態をとりうる。しかも、その中の任意の状態を制御によって選びうる。こうして、1つの「原子スイッチ」はオンとオフの2つの状態だけでなく、より多くの状態を記憶しうる。
このために、「原子スイッチ」は、「ネイチャー」誌に発表した我々の論文の題名である Quantized Conductance Atomic Switch(「量子伝導原子スイッチ」)が正式の呼び名である。しかし簡単のために「原子スイッチ」と呼んでも差し支えない。
5)学習の機能
原子スイッチは、信号パルスを入力するたびにその電気抵抗が徐々に小さくなる、あるいは大きくなる状態で動作させることが可能である。これを用いて、情報の履歴を原子スイッチに記憶させることができる。
6)ニューロコンピューター
人間の能の神経回路網に類似の機能をもつコンピューター。