平成15年6月3日
埼玉県川口市本町4−1−8
科学技術振興事業団
電話(048)226-5606(総務部広報室)
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戦略的創造研究推進事業(チーム型研究/CRESTタイプ)に係る
研究費の架空発注疑惑についての調査結果及び措置内容

1.調査結果について

 当事業団の戦略的創造研究推進事業のうちチーム型研究(CRESTタイプ)の研究代表者である堤治東京大学医学部産婦人科教室教授(平成10年度採択課題「ヒトを含む哺乳類の生殖機能への内分泌かく乱物質への影響」:研究期間は平成11年1月1日から平成15年12月31日まで)について、研究費の架空発注疑惑があるとの報道を受け、研究代表者、関係業者その他関係者に対して、聞き取り調査及び関係書類の調査を行った。
 その結果、現在までに判明しているのは次のとおりである。

(1) 関係業者A社における平成12年2月に事業団から支払われた消耗品(検査試薬)の支払代金955,500円について、実際には消耗品の納入がなされていないことが判明した。
(2) 堤研究代表者は、同業者と共同で実施した、ヒト試料における環境ホルモン「ビスフェノールA」の濃度測定システムの研究の際の試験的な測定に対する費用として、支払いを行う手続きをとるよう、当時の研究室関係者に指示し、支払いが行われていたと考えていた。研究代表者の、今回の報道を機による調査では、研究室関係者から同業者に対し、別途の名目、消耗品(検査試薬)の納入に係る請求の手続きがとられていたこと及び研究室員への確認の結果、納入がなかったことが明らかになったと主張している。
なお、研究代表者は当該発注及び納品、検収にあたり、実際の発注の確認、納品の確認などは研究室関係者に任せていたと主張している。
(3) 業者は、当時の研究室関係者から消耗品(検査試薬)で請求を行うよう指示を受けたが、実際には当該検査試薬の納入は行っておらず、いずれ、代金相当分の検査測定が発注されるものと考えていたこと、又、現時点に至るまで検査測定の発注も行われていないため、事業団から支払われた代金は業者が所有したままとなっていることと主張している。さらに、業者の担当者は、研究代表者と共同で研究を行った際の試験的な測定に対する費用は支払ってもらえるとは思っていなかったと主張している。
(4) なお、当該研究室関係者とは連絡がとれず、確認はできていない。

2.措置内容

(1) 堤研究代表者に対する措置
 発注及び納品・検収業務に係る研究代表者の管理責任などを勘案し、事業団並びに研究総括から研究代表者に対し「厳重注意」を行う。併せて、研究代表者に対する東京大学の措置に鑑み、本研究の遂行を当分の間停止する。
(2) 研究の継続に対する措置
 本研究の推進については、東京大学における措置により、研究代表者が当分の間本研究に関与できないため、研究総括及び領域アドバイザーに本研究チームの指導を依頼して研究の継続を図ることとしたい。
(3) 関係業者に対する措置
1)事業団から支払われた金額(955,500円)及び延滞利息金の返還請求。
2)事業団の全事業にわたる契約・調達について、3ヶ月間の取引停止措置。

3.今後の対応について

 チーム型研究(CRESTタイプ)において不適切な経理処理が発生したところであるが、現在「個人型研究」について不適切な経理処理が起こったことを機に、再発 防止を含めた対応策を検討しているところであり、今後、速やかに対応策を打ち出し適正な研究の推進及び経費の執行に十全を期していくこととしたい。
以 上
(参考)今後の対応策
*本件の詳細な内容についての問い合わせは、
 科学技術振興事業団 戦略的創造事業本部 研究支援部
 部長 藤原 正博までお願いします。
 Tel:048-226-5637、fax:048-226-5654

This page updated on June 3, 2003

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