資料2:欧州におけるシナリオ・ワークショップについて(調査報告書からの抜粋)

社会実験としての「三番瀬の未来を考える
シナリオ・ワークショップ」の意義

 この研究プロジェクトは「開かれた科学技術政策形成支援システムの開発」を課題として、科学技術振興事業団・社会技術研究公募型プログラムのひとつとして実施されている。科学技術と社会・国民の関係の強化は主要国の戦略的課題であり、我が国でも第2期の科学技術基本計画において「社会のための、社会の中の科学技術」という視点が強調された。社会の視点を科学技術政策形成に導入するためには、専門家、当事者、関心をもつ公衆などを対象として広く社会に開かれた、意見形成・調整・助言勧告のための参加型システムを整備する必要がある。
本研究の特色は、このような提言を行うにとどまらず、現実的な課題をとりあげて参加型システムの社会実験を試みるところにある。我々は、本研究に先立ってコンセンサス会議という手法を3回にわたって実施し、昨年12月にはフォーカス・グループ・インタビューという手法を試行した。
今回は、千葉県の三番瀬再生計画をとりあげて、シナリオ・ワークショップという手法の社会実験を行うはこびとなった。関係者各位のご協力によって、単なる手法の実験を超えて、現実の困難な課題に対して参加型手法の適用可能性を検討するという新たな役割を担おうとするものである。円卓会議と千葉県からご後援をいただいたのは、その役割を評価してのことであると考えているが、もちろん、両者ともこのワークショップの結果に縛られるものではない。
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This page updated on April 8, 2003

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