[募集要項]

「三番瀬の未来を考えるシナリオ・ワークショップ」へ
市民参加者「県民」の募集

2003年4月8日
「開かれた科学技術政策形成支援システムの開発」研究プロジェクトチーム
科学技術振興事業団・社会技術研究公募型プログラム
(研究代表者:若松征男・東京電機大学理工学部一般教養系列)

シナリオ・ワークショップ(SW)とは
 シナリオ・ワークショップは、多様な人々の意見を政策作りに反映するデンマーク生まれの手法です。現在はEUの諸都市で、「持続可能な都市」(都市のエコロジー)計画を参加型で作るために利用されています。
社会セクターの多様な立場の人々に参加(例、市民、専門家、産業界、議会・行政)を呼びかけます。30~40人ほどの人々が、司会者(ファシリテーター)の支援のもと、与えられた課題に応えるための作業(討論)をします。
シナリオ・ワークショップでは、二つのステップで、グループ討論と全体会議を繰り返します。司会者(ファシリテーター)が議論しやすいように討論のお手伝いをします。

第1のステップ
検討課題について、ビジョン(望ましい未来像)のたたき台として、あらかじめ複数のシナリオを主催者側が用意します。シナリオとは、「予想される未来の典型的パターン」です。「シナリオ・ワークショップ」と呼ぶ理由はここにあります。
討論を重ねることによって、共有できるビジョンを作ります。ビジョンとは、「望ましい未来像(今回は、20年後を想定します)」のことです。どんな未来像が好ましいかという合意を、まず先にしてしまいます。未来像にたどり着くための道筋・方法についての議論を後まわしにし、数年先ではなく、15年後、20年後(場合によっては30年後)という未来を想定することによって、異なる立場の人たちでも合意を得やすくなるだろう、という考え方がこの手法の背景にあります。

第2のステップ
ビジョンの合意が出来た後に、参加者はその未来像に実際に到達するための過程を考えます。つまり、何をしていけば良いかという「行動計画」を作るのです。シナリオ・ワークショップを通じて作られた「ビジョン(望ましい未来像)」と「それに至る行動計画」が、議会・行政の参考となることが期待されます。

このワークショップの主催・後援について
 私たちは、科学技術振興事業団(JST)の戦略的創造研究推進事業の一部として実施している社会技術研究公募型プログラムの中で、2002年1月から2004年12月まで「開かれた科学技術政策形成支援システムの開発」研究プロジェクトを行っています。
この研究プロジェクトの中核的社会実験として、私たちプロジェクトチームが主催してこのワークショップを実施します。この社会実験の目的は、シナリオ・ワークショップという手法の有効性や機能を検証することです。
このワークショップの実施には、三番瀬円卓会議、千葉県庁、そして課題に関わる多様な人々の協力を得ることが欠かせません。これが、円卓会議と千葉県庁に後援をお願いした理由です。また、これが少しでも三番瀬再生計画作りに寄与できれば、という期待もあります。しかし、このSWによって得られた未来像と行動計画をどう用いるか(用いないか)は、三番瀬円卓会議・千葉県庁が判断されることであるのはもちろんです。

三番瀬のシナリオ・ワークショップ実施体制と実施日
主   催: 「開かれた科学技術政策形成支援システムの開発」研究プロジェクトチーム
後   援: 三番瀬再生計画検討会議(円卓会議)、千葉県
運営委員会: 事務局の公平で透明な運営のために設置します
事 務 局: 〒350-0394 埼玉県比企郡鳩山町石坂 東京電機大学理工学部内
「社会技術研究プロジェクト」事務局
日   程: 2003年5月17日(土)・18日(日)、5月31日(土)
それぞれ午前10時から午後5時
会   場: 千葉工業大学津田沼キャンパス7号館
SWへの参加者予定とセクター別グループ構成:合計36名。県民参加者は公募し、2から5までの方々は主催者が個別に依頼します。
1)県民から公募(6名×2グループ〔計12名〕)
2)専門家(6名)
3)NPO・関連市民意見団体(6名)
4)議員・公務員(6名)
5)産業界(6名)

ご応募にあたって
応募条件
千葉県に在住の18歳以上の方。
三番瀬の未来に関心のある方で、真摯に参加していただける方。
3日間の全日程に参加していただける方。
ボランティア参加(交通費はお支払いします)していただける方。
このシナリオ・ワークショップの運営ルールを守っていただける方
注 なお、個別依頼による参加も含め、このワークショップでは、参加者は団体・機関などの代表としてではなく、すべて個人として参加していただきます。

選考方法
シナリオ・ワークショップ事務局にて選考します。応募理由によって第一次選考を行い、第二次選考では、年齢・性別・地域・職業などの条件のバランスを見ます。この結果を運営委員会で審議し、決定します。

公開について
ワークショップ自体は非公開(事務局・運営委員会は同席します)で行いますが、3日間の成果は公開(記者発表)します。これは、参加者36人の共同作業を、それぞれ率直な議論を通して行えるようにするためです。しかし、3日間のワークショップにおいて話し合われた議論の過程は、記者発表やウェブ上などで公開します。ただし、誰がどんな発言をしたかという個人発言は特定できないようにします。このワークショップでは、自由に発言していただくことを期待しているのです。
ワークショップ参加者の個人情報は、氏名・性別・年齢(20歳代、30歳代など)・居住地域(市町村レベル)を公開します。なお、個別依頼参加者は所属機関なども公開します。
シナリオ・ワークショップ参加者は、全日程を終了後、そこでの経験をどこでお話しくださっても結構です。ただし、誰がどのように発言したかという個人を特定することがないようお願いいたします

グループ構成と議論の進め方
セクター別グループ(市民A、市民B、専門家、意見団体、公務員・議員、産業界)と混成グループ(各セクターグループから1人ずつをランダムに取り出して、6つの混成グループを作る)を設けて、3日間の議論を行います。また全員参加による全体会も行います。
各グループには、ファシリテーター(司会者)がついて、議論しやすいように協力します。しかし、ファシリテーター自身は意見を述べたり、議論の内容に踏み込んだりすることはありません。また、各グループには書記がついて、討論のまとめを補佐します。 議論をまとめていくために、投票を行うなど、このシナリオ・ワークショップには、独特のルールがあります。これを遵守して下さるようお願いします。そして、ファシリテーター(司会者)の指示に従ってくださるようお願いします。

応募先
応募締め切り4月25日(金)
応募方法:郵送(当日消印有効)・FAX・e-mailのいずれかでお申し込みください。
選考結果:5月6日(火)頃に、応募者全員に通知いたします。
応募先・問い合わせ先:〒350-0394 埼玉県比企郡鳩山町石坂
東京電機大学理工学部内「社会技術研究プロジェクト」事務局
FAX:049-296-5132
ホームページからも応募できます:http://sw.sys.mgmt.waseda.ac.jp/

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