3つの反応で、シリコーンの表面にハイドロキシアパタイトを固定する。(図6) |
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第一段階・・・セラミックスの表面処理(左): 有機溶媒中で、千分の二〜四ミリメートルの微細なアパタイト粒子の表面にシランカップリング剤を結合させる。シランカップリング剤は末端にアミノ基を持っており、別の有機物と反応できる。 |
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第二段階・・・高分子の表面処理(右): シリコーン基体の表面をコロナ放電で処理して反応性を高める。それにアクリル酸を反応させると、鎖状に化学結合する。アクリル酸は末端にカルボキシル基を持っているため、アミノ基(図左のアパタイト粒子の表面分子)と反応することができる。 |
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第三段階・・・セラミックス粒子と高分子基体の反応(中央): 表面処理したアパタイトを蒸留水の中でシリコーン基体の上に均一に分散させる。その後、真空中で180℃に加熱してアミノ酸とカルボキシル基を反応させる。アパタイト微粒子がシリコーン上に共有結合で強固に固定した材料ができる。例えば、厚さ五ミリメートルのシリコーン基体の上に、厚さは千分の五ミリメートルの強固なアパタイト層が形成される(図5参照)。 |