第9回JST科学技術講話
音楽と科学の夕べ
ソナタ ト長調 1楽章・3楽章 (C.P.E.バッハ作曲)
オルフェウスの墓 (M.フロットハウス作曲)
亜麻色の髪の乙女 (C.ドビュッシー作曲)
ハープのためのソナタ (G.タイユフェール作曲)

●ハープ演奏
しのざき かずこ
篠崎 和子
11歳よりヨセフ・モルナール氏に師事。1992年、第4回日本ハープコンクール ヤング部門で優勝。1997年、フランスのニース音楽院に留学。在学中にマリ=クレール・ジャメ氏、ミッシェル・ヴィオーム氏に師事。同年11月、第9回日本ハープコンクール プロフェッショナル部門第2位。1998年3月、UFAM国際音楽コンクール ハープ上級部門第1位。同年6月、ニース音楽院にて審査員満場一致で金メダルを受賞して卒業。
現在、桐朋学園大学4年在学中。
「水のシルエット
 ~中性子線が描く植物の像~」
植物の構造は非常に複雑であり、生きている植物の内部を知ることは決して簡単なことではなかった。
リアルタイムに活動している植物内部、特に植物内を流れる水の動きや、水によって運ばれてくる微量元素などはどういった経路で、そしてどの箇所に到達するのだろうか?
こうした疑問を解き明かすための一つの手段として、現在中性子線を用いた画像解析(イメージング)による研究を進めている。
この手法によって解析された植物内部の画像は、外見とは異なる魅力がある。
そして、この画像には、花や種子、樹木などの内部活動や水の分布が写し出されている。
中性子線で解析した水の像を通して、普段我々が目にする事が出来ない姿をご覧頂き、初めて得られた土中の根の3次元映像や、土壌の性質、特定元素を吸収する植物の性質なども紹介する。


●講師
なかにし ともこ
中西 友子
1950年石川県で生まれ。1978年東京大学理学系研究科博士課程修了。理学博士。
その後、(財)実験動物中央研究所、日本ゼオン(株)に勤務。その間、1983年から2年間米国ローレンス・バークレイ研究所の客員研究員。1987年より東京大学農学部助手を経て東京大学大学院農学生命科学研究科教授。
宇宙開発委員会専門委員(科学技術庁)。
論文、「植物における水および微量元素の挙動」にて2000年度、第20回猿橋賞受賞。
共著に、「科学技術は地球を救えるか」、「科学技術創造立国」(富士通ブックス)など。

This page updated on August 3, 2000

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