別紙1

研究情報データベース化支援事業
平成12年度 重点分野「DNA多型情報データベース」

選定された支援課題一覧


支援課題名 ヒトミトコンドリアDNA多型データベースの構築
支援機関名 財団法人岐阜県国際バイオ研究所
概 要  ミトコンドリアDNA(mtDNA)の量は核DNAの1%以下であるが、その進化速度は約10倍であり、個体間の多型性が高く、その機能的多様性は核ゲノム全体の多様性に匹敵する。そこで、百寿者、青年期高度肥満者、パーキンソン病患者、糖尿病患者、対照者のmtDNAの全塩基配列を決定し、2種のリボゾームRNA遺伝子、22種のトランスファーRNA遺伝子、13種の酸化的リン酸化系酵素サブユニットの遺伝子、およびコントロール領域の多型に関するデータベースを構築する。これによって、16,565塩基対×576例=9,543,744塩基対の解析結果をデータベース化する。また、立体構造の明らかになっているcytochrome c oxidaseおよびcytochrome b については三次元構造上に置換残基を表示するとともに、各多型の正常群・長寿群・疾患群における頻度比較も提示する。
支援課題名 アミノ酸変化を伴うDNA多型データベースの構築
支援機関名 科学技術庁放射線医学総合研究所
概 要  疾患と遺伝子多型との関連を研究する際に着目すべき多型のもたらす性質として、遺伝子産物の機能変化つまりタンパク質の構造変化が挙げられる。そこで、ヒトで転写領域内に存在するアミノ酸変化を伴うDNA多型候補に絞り、約10,000個の遺伝子に関する多型情報を解析し、アミノ酸変化を伴うDNA多型情報5万件をデータベース化する。このデータベースでは、多型検出用PCR条件、DNAチップ/マイクロアレイ技術を援用する大量処理システムでの確定多型情報、ゲノム塩基配列データとの照合によるマップ情報、疾病連鎖位置、活性・モチーフ部位に対する多型配置、立体構造への歪化可能性、等の統合を通じて知的データベースへの展開を目指す。
支援課題名 老年病に関するDNA多型データベースの開発
支援機関名 東京都老人医療センター
概 要  加齢にともなって様々な疾患の発症頻度が増加するが、これらの疾患は罹患者の生命予後を支配するのみならず、生活の質(QOL)を低下させる。これらの疾患の予防と治療方法が確立されることの重要性は、高齢化が進む現在ますます増大している。そこで、当センター内の病理解剖例約1,400例をもとに高齢者において発症頻度が増加する痴呆症、動脈硬化、骨粗鬆症に注目し、これらの遺伝子多型性の解析を行い、そのデータベースを構築する。また、DNA多型情報の他に、臨床データや病理所見等の関連データも格納する。

This page updated on June 8, 2000

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