(お知らせ)


平成12年 3月 1日
埼玉県川口市本町4-1-8
科学技術振興事業団
電話048-226-5606(総務部広報担当)

個人研究推進事業(さきがけ研究21)
平成11年度終了研究課題の事後評価について

  科学技術振興事業団(理事長 川崎 雅弘)が進めている基礎的研究のうち、個人研究推進事業(通称:さきがけ研究21)では、平成11年度に研究が終了した研究課題について事後評価を実施しました。

 事後評価の対象となった研究課題は、いずれも3年間(平成8年10月から平成11年9月まで)の研究期間が終了した後、研究を行った研究者自らが研究結果について自己評価を行い、これをもとに領域総括が必要に応じて領域アドバイザーの協力を得て、(1)外部発表(論文、口頭発表等)、特許、研究を通じての新たな知見の取得等の研究成果の状況、(2)得られた研究成果の科学技術への貢献等の面から事後評価を実施したものです。

 もとより個人研究推進事業は、研究者個人の独創的な発想に基づく初期的段階の研究を行うことにより、科学技術の芽を生み出すことをねらいとしており、これを踏まえて事後評価を行った3領域の領域総括(3名)とも、将来に夢をたくすことができる研究成果が得られたとの全般的な見解を示しております。(別紙1から3を参照)

 具体的には、対象となった研究課題件数は33件であり、個別課題の事後評価は次の通りです。

領域別の内訳と事後評価結果(別紙)
「遺伝と変化」 (領域総括 豊島久真男 住友病院院長)   11件…別紙1
「知と構成」 (領域総括 鈴木良次 金沢工業大学教授)  11件…別紙2
「場と反応」 (領域総括 吉森昭夫 岡山理科大学教授)  11件…別紙3

 なお、事業の概要を参考1に添付してあります。

 また、事後評価を行って、領域総括から「3年間の研究結果を踏まえた上で、さらに一定期間の研究を行えば一層の展開が期待され、我が国の科学技術に大きな貢献をすると考えられる」との考察(別紙4)があり、事後評価の対象となった研究課題の一部について、研究期間の延長を試行的に行うことに致しました。具体的には、領域総括が必要に応じ領域アドバイザーの協力を得て各領域毎に選考を行い、事業団が以下の研究課題について、引き続いて研究を支援することにいたしました。これらの課題についてはあらかじめ具体的な研究目標を明確化することとし、追加する研究期間は平成12年3月から最長2年間です。

研究期間を追加する研究課題及び研究者名
「遺伝と変化」領域(別紙1参照)
(1) 研究課題: 「動物の体に発生する化学反応の波:反応拡散波」
研究者名: 近藤 滋(徳島大学総合科学部 教授)
(2) 研究課題: 「細胞の移動方向を調節する遺伝子」
研究者名: 西脇 清二((株)日本電気基礎研究所 主任研究員)
「知と構成」領域(別紙2参照)
(1) 研究課題: 「小鳥の歌から言語の起源へ
―生成文法を表現する脳の仕組みと進化―」
研究者名: 岡ノ谷 一夫(千葉大学文学部 助教授)
(2) 研究課題: 「脳内での細胞間の協調による高次脳機能発現
―ミクログリアによる記憶・学習の制御―」
研究者名: 澤田 誠(藤田保健衛生大学総合医科学研究所 助教授)
「場と反応」領域(別紙3参照)
(1) 研究課題: 「電子とエネルギーの流れで分子の姿を見る」
研究者名: 石田 昭人(大阪大学産業科学研究所 助手)
(2) 研究課題: 「フェムトの時間域で電子を操作する」
研究者名: 小森 和弘(工業技術院電子技術総合研究所 主任研究官)


研究終了課題の事後評価を実施しての考察
(参考1)個人研究推進事業(さきがけ研究21)の概要

 本件についてのお問い合わせは、科学技術振興事業団 個人研究推進室 日江井 又は 内野(電話048-226-5641)までお願いします。


This page updated on March 30, 2000

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