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鳥取大学の研究者による研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)の研究活動における不正行為に対する処分について

平成30年3月7日

東京都千代田区四番町5-3

科学技術振興機構(JST)

JST(理事長 濵口 道成)は、平成29年10月に鳥取大学から提出を受けた調査報告書に基づき、その内容を精査した結果、JST事業において研究活動における不正行為があったことを確認しました。
このため、JSTは、同大学、研究者に対して、以下3.の措置を講じました。

1.研究活動における不正行為の内容

次に掲げるJST事業において、2報の論文の図の一部で捏造・改ざんが行われたことが大学より認定され、JSTは研究活動における不正行為があったことを確認しました。
JSTは1名の研究者がJST事業において不正行為に関与したことを認定しました。

2.不正行為が行われた事業


事業名 研究課題または
研究題目名
研究実施期間 不正行為が認定された論文
研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)シーズ顕在化タイプ 癌細胞を幹性誘導し良性化を可能にするマイクロRNA/アテロコラーゲンDDSの開発 平成24~25年度
  • Hsa-miR-520d induces hepatoma cells to form normal liver tissues via a stemness-mediated process. Scientific Reports 4: 3852, 2014
  • Human RGM249-Derived Small RNAs Potentially Regulate Tumor Malignancy. Nucleic Acid Therapeutics 23: 332, 2013

3.措置の内容

(1)研究費などの返還請求
鳥取大学に対し、不正行為と直接関係する研究費47,627円に間接経費(30%)および遅延損害金(年5%)を加算して返還を求め、全額返還されました。
(2)申請等資格制限
同大学の三浦典正元准教授に対して、JSTの全事業への申請資格および共同研究者として参加する資格を平成30年4月から平成35年3月までの5年間制限します。

4.再発の防止について

このような事態が再発しないよう学内の研究者等への周知徹底を行うなど、研究活動の不正行為の防止のための改善措置を確実に実施されるよう文書により鳥取大学に要請しました。