原子力システム研究開発事業
平成22年度新規課題(基盤研究開発分野)募集要項

 原子力システム研究開発事業「基盤研究開発分野」では、平成22年1月29日(金)から3月4日(木)までの間、平成22年度新規研究開発課題として「革新技術創出型研究開発」と「革新技術創出発展型研究開発」を募集します。
 JSTは、文部科学省から委託を受け、本事業に関する募集、審査等にかかわる執行管理事務を実施しています。

1.目的

 我が国の原子力発電によるエネルギー利用においては、安全確保を前提に、エネルギーの長期的な安定供給の確保や地球環境問題への貢献が希求されています。そのため、原子力研究開発では、安全が確保されている、高効率な燃料利用により燃料を極力無駄にしない、放射性廃棄物排出の大幅な削減が図れる、核拡散抵抗性に優れる、経済性向上が見込める等の特長を持つ「革新的原子力システム」の実現が期待されています。
 そのため、原子力分野において我が国が将来直面する様々な課題に的確に対応できる技術を開発する必要があります。また一方で、国際的には、我が国が重点的に研究開発を行っているナトリウム冷却型の高速増殖炉サイクルの他にも、超臨界水冷却型、鉛ビスマス冷却型、ガス冷却型のような多様な原子炉の開発が行われており、原子力技術の分野は、外国起源のものの利用に制限が加えられることが少なくなく自国の技術を保有する必要性が高いことから、国際情勢や技術動向の変化に的確で戦略的に対応できるよう技術基盤を確保することも重要となります。
 このような要求に応えるため、本事業では、多様な「革新的原子力システム(原子炉、再処理、燃料加工)」に関する研究開発を、競争的研究資金制度を適用して実施するものです。
 本事業を通じて、原子力を支える人材の育成、原子力技術開発にブレークスルーをもたらす要素技術の涵養、産学官連携による原子力技術基盤の維持・発展、多様なアイデアの活用等による科学技術の活性化を期待しています。


2.公募概要

(1)革新技術創出型研究開発
 「革新技術創出型」では、革新的原子力システムや革新的な技術及びそれらを支える共通基盤技術を創出することを目的とします。
○期間: 原則3年
○経費: 1件当たり、総額0.3〜3億円程度
(初年度は最大で7千万円程度、間接経費を含む。)
○採択予定数: 4件程度

(2)革新技術創出発展型研究開発
 「革新技術発展型」では、これまでに終了した革新的原子力システムに関する研究開発(文部科学省による平成14年度から開始した革新的原子力システム事業及び平成17年度から開始した原子力システム研究開発事業において採択した課題)の成果のうち、将来性のある革新的な芽や実用化に向けた有望な成果が見込まれるものを実用化に向けた次の段階へ加速することを目的とします。
※ 平成21年度までに終了となる課題(予定含む)で、平成21年度の革新技術創出発展型で既に採択されたものを除く課題が対象です。対象課題は募集要項をご参照ください。

○期間: 原則3年
○経費: 1件当たり、総額1.5億円〜6億円以下
(初年度は最大で8千万円程度、間接経費を含む。)
○採択予定数: 1件程度

3.スケジュール

○1月29日(金): 募集開始、募集説明会(東京)
○3月4日(木)16時: 募集締切り
※ e-Rad(府省共通研究開発管理システム)を通じて、応募してください。
○3月中旬〜3月下旬: 書類審査
○4月中旬: ヒアリング審査
※ 書類審査において選定された課題のみ実施します。
○5月上旬: 課題選定
○7月上旬: 契約締結

4.募集要項等


<お問い合わせ先>

JST 原子力業務室
〒101-0047 千代田区内神田2-15-11 翔和神田ビル6階
Tel:03-5207-9794、Fax:03-3256-5508
E-mail:
担当者:清水(シミズ)、古田土(コダト)、岸本(キシモト)
受付時間:10:00〜17:00(土、日、祝日を除く)

Japan Science and Technology Agency
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