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"NCBI Mini Courses"は、米国立生物工学情報センター(NCBI)が公開している解析ツールや データベースの実践的な使用方法を紹介している教育サイトで、 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/Class/minicourses/で 公開されています。 本サイトは、NCBI mini-coursesを日本語に翻訳し、JSTが独自に補足説明を加え、「NCBIミニコース日本語版」として公開しています。 NCBI mini-coursesは「疾患関連遺伝子の同定」のような問題解決型のテーマや 「Map Viewerクイックスタート」のようなNCBIで提供しているサービスについての講習会を全米各地で開催し、 その際の講習内容をウェブサイトで公開しています。 1コースは、1時間半の講義と1時間の実習から構成されています。
JSTではNCBImini-coursesのいくつかのコースについて日本語版を作成し随時公開していく予定です。 日本語版サイトの作成公開はNCBIの許諾を受けて行っています。 日本語版についてのご意見・ご質問については以下に掲示の問い合わせ先までお寄せください。
NCBI Map Viewerは、生物のゲノムに関するアノテーション情報を地図に表すことで、 ゲノム情報を視覚的に捕らえることができるツールです。
現在は、ヒト、マウス、ラット、ゼブラフィッシュ、蚊、線虫、ショウジョウバエ、酵母、 シロイヌナズナなどの真核生物に関するデータが用意されていて、遺伝子、マーカーその他様々な情報が ゲノム上に地図として示され、ユーザは地図を拡大、縮小したり、 表示させる情報を選択することが可能になっています。また個々の情報は詳細情報へとリンクされています。
トップページは、http://www.ncbi.nlm.nih.gov/mapview/で、 ユーザはここで見たい生物種を選択することができます。このコースでは、ヒトゲノムを例として使用します。
Map Viewerを使ってNCBIから提供されている解読完了したヒトゲノムのアセンブリ情報を参照すると、 ヒト疾患の原因遺伝子を特定したりゲノム上の位置を確認するのに役立ちま す。 本コースでは、ヒトゲノムに対して付けられた様々なアノテーション情報をMapViewer上でどのように見比べ、 効果的に使うかを学びます。例えば EST mapは、RefSeqなどには登録されていないような、 はっきりとは確認されていないエクソンの同定や、スプライスパターンを持つ転写産物の発見などに使用することができます。 これからMapViewerを使って、ヒト遺伝子の位置を確認したり、プロモータ領域を解析するためにその上流配列を含んだ形で配列をダウンロードしたり、 エクソン-イントロンの位置を取得したり、スプライスバリアントの可能性のある転写産物を見つけたり、 遺伝子領域の変異が病気と関連しているかどうかを特定したりする方法について学びます。
Map ViewerクイックスタートPDF形式(1.8MB) |
このミニコースは、NCBIから提供されているヒトゲノムアセンブリ情報を用いて疾患遺伝子を 特定することに焦点を当てたものとなっています。 ゲノム地図、文献情報、発現情報など様々な情報が 公的機関から決定されNCBIから提供されているヒトゲノムのアセンブリ情報に紐付けられており、 これらはヒトの疾患遺伝子候補を見つけ出すのに非常に効果的なシステムを形作っています。
このミニコースでは、患者から得られたEST配列からスタートし、発現している遺伝子の同定、 遺伝子配列のダウンロード、エクソンーイントロン構造の決定、EST配列内に含まれる既知SNPsの 同定、そしてそのSNPsが病気の表現型を引き起こす原因かもしれないということを学習します。
疾患遺伝子の特定PDF形式(2.2MB) |
このミニコースでは、ある疾患についてあるいは、その疾患に関連する遺伝子について何が知られているかを どのように調べるかその方法について学びます。続いてタンパク質の変異体が引き起こす表現型の違いについて 生化学的、構造的な面から明らかにしていきます。
疾患遺伝子と表現型の関係PDF形式(3.0MB) |
このミニコースでは、配列相同性検索プログラムであるBLASTファミリについて実用的な 紹介をしていきます。その課題は単純な探索から、ある特別な目的の探索をBLASTの創造的な使い方 で実現するといった幅の広いものになっています。
BLASTクイックスタートPDF形式(3.5MB) |
NCBIのEntrez Geneでは、染色体上の位置、配列、発現、構造、機能、ホモロジーデータ のような遺伝子をベースとした情報を提供しています。 それぞれのレコードは、ある生物種由来のある遺伝子を表しています。 Entrez Geneには、RefSeqゲノムデータが存在する生物種由来の遺伝子も含まれています。
このコースでは、mRNAやゲノム配列情報、遺伝子構造情報 (エクソン、イントロンの位置)、機能、変異と関連する表現型 といったヒト遺伝子に関連する情報をどのように手に入れるかを学びます。 また、遺伝子のコード領域に存在するSNPsがその産物であるタンパク質の機能を 変更することが知られているかどうかについて、どのように調べるかについても学びます。
Entrez Geneは、LocusLinkの後継となるものです。 このミニコースでは、LocusLinkで見つけられたのと同じ情報を、 Entrez Geneから見つける方法についてを扱っています。 さらには、効率的な検索オプションや、バクテリアやウィルスを含むゲノムが完全解読 された生物種に関する遺伝子特異的な情報の取り扱いといったEntrez Geneならではの長所も 併せて紹介しています。
Entrez GeneクイックスタートPDF形式(2.7MB) |
このミニコースでは、NCBIから提供されているCn3Dを用いてどのようにタンパク質の 立体構造を可視化や注釈付けを行うか、さらにはタンパク質内で保存されているドメインの 確認の方法、同様のドメインを持っている他のタンパク質の探索方法、3Dモデリングの テンプレートとなるタンパク質の見つけ方、BLASTでは認識できないような非常に離れた ホモログの検出方法について学びます。
StructureクイックスタートPDF形式(4.1MB) |
Entrezは、PubMed、核酸、アミノ酸配列、発現データ、PubChem(生化学的な働きをする 小分子)、タンパク質構造、解読が完了したゲノム、Taxonomyといった NCBIの主要なデータベースに対してテキストベースで検索、データ取得 を可能にする統合システムです。 Entrezはあるエントリに対して、 同じデータベース内または他のデータベースに含まれるエントリへのリンクも合わせて 提供します。ここを クリックすることでEntrezデータベース間の様々なリンク関係について図によって わかりやすく知ることができます。
このミニコースでは、Entrezデータベースの効果的な検索方法についてのちょっとした コツや、様々なフォーマットで各レコードにアクセスする方法について紹介します。
EntrezクイックスタートPDF形式(2.6MB) |
GenBankはNLM/NCBIにて維持管理されている核酸配列データベースです。また、GenBankはEMBL, DDBJと三極間で 連携しながら国際核酸配列データベースを共同で構築しています。これら三機関はデータを日々交換し続けており、 その規模は160000種にも及ぶ生物種の塩基配列から成り立つまでになっています。
このGenBankクイックスタートでは、
GenBankクイックスタートPDF形式(2.6MB) |
このミニコースでは、微生物のゲノム配列とアノテーションにどのようにアクセスし、 どのようにデータを見ればよいか、また遺伝子やアミノ酸配列情報をどのようにダウンロードすればよいかを 紹介すると共に、NCBIから提供されている個別ゲノムや比較ゲノム解析ツールについても紹介します。 このコースを通して、「水平伝播したと思われる遺伝子をバクテリアゲノム中から見つける」であるとか 「病原菌と近縁種の常在菌との間の違いは何ですか?」といった実践的な問題に対応できるようになることが 期待されます。
微生物ゲノムクイックスタートPDF形式(2.6MB) |
このミニコースでは、NCBIサイトでのPubMed検索利用時に利用者が自分で使用方法に合わせてカスタマイズできるMy NCBIと呼ばれるツールの使い方を説明しています。 My NCBIへのアカウントの作り方からMy NCBIを使った検索式の保存方法、メールによるアラート機能、検索時のフィルタ機能の使い方を紹介しています。
MyNCBI PDF形式(2.6MB) |
このミニコースでは、ユーザが手持ちの配列を問い合わせ配列としてNCBIサイト経由でBLAST検索する 基本的な方法を紹介しています。
BLASTチュートリアル PDF形式(2.6MB) |
NCBI mini-courses日本語版の公開にあたり、日本語版の作成を許諾してくださいましたNCBIのMedha Bhagwat博士に感謝申し上げます。
We would like to thank Dr. Medha Bhagwat at the US National Center for Biotechnology Information for granting us permission to translate the NCBI mini-courses to Japanese and to release the translated courses on this site.
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