オントロジーによるパスウェイの高度化および国際標準化(INOHパスウェイデータベース)

代表研究者: 高木 利久(東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授)

①目的

INOHパスウェイデータベースは細胞の様々なメカニズムの知識を提供する公共の情報インフラの開発・提供をすすめています。 モデル生物をシステムとして詳細に理解し、またモデル生物種間の比較解析による生命科学の知識発見をすすめるためには、これまでに蓄積された膨大なデータや知識を統合して体系化することが求められます。中でも、細胞応答や疾病の分子メカニズムを記述したパスウェイとよばれる知識のデータベース化が求められています。

②研究概要

本研究開発では、専門家が論文を精査してパスウェイの知識を抜き出しデータベース化しています。既に電子化されている情報を再編してデータベース化する多くの取り組みとはちがい、オリジナルのコンテンツを提供(プライマリなデータプロバイダ)しています。データの蓄積/公開をすすめるとともに、疾病など重要な生命現象にかかわる分子メカニズムを計算機上で扱うための知識処理技術やオントロジーの開発をしています。最新の国際動向をふまえ、また、それをリードする形で研究開発を進め、国際的な標準化活動などにも積極的に関わっています。

③研究概要図

高木利久オントロジーによるパスウェイの高度化および国際標準化(INOHパスウェイデータベース)

④成果

INOHで達成した成果はプロジェクトのウェブサイト[外部リンク] から提供しています。RSS配信もしているので登録すればデータの更新情報などをうけとることができます。公開している成果は、INOHデータベースシステム、INOHクライアントなどの開発ソフトウェア、そしてINOHがプライマリに公開しているオントロジー、パスウェイデータなどです。