ホーム > 課題評価 > 平成13年度採択新規研究開発課題 > 追跡評価
追跡評価
バイオインフォマティクス推進センター事業 創造的な生物・情報知識融合型の研究開発(平成13年度採択課題)の追跡評価について
平成21年6月
科学技術振興機構
イノベーション推進本部
研究基盤情報部
独立行政法人科学技術振興機構(JST)は、バイオインフォマティクス推進センター事業における平成13年度採択課題の追跡評価を実施した。これは、副次的効果を含めて研究開発成果の発展状況や活用状況等を明らかにし、事業及び事業運営の改善等に資することを目的として、「バイオインフォマティクス推進センター事業の課題評価の方法等に関する達」(平成15年10月1日 平成15年達第74号)に基づき実施したものである。
1.追跡評価の目的
副次的効果を含めて研究開発成果の発展状況や活用状況等を明らかにし、事業及び事業運営の改善等に資することを目的とする。
2.対象となる研究開発課題
創造的な生物・情報知識融合型の研究開発(平成13年度採択課題)(7課題)
- 「ショウジョウバエ脳神経回路の徹底解析にもとづく感覚情報処理モデルの構築」
(平成13年10月~平成16年9月、継続 平成16年10月~平成18年9月)
代表研究者 伊藤 啓(東京大学分子細胞生物学研究所 准教授) - 「インタラクトーム解析からの生物知識獲得」(平成13年10月~平成16年9月)
「絶対定量オーミックスからの知識発見」(継続 平成16年10月~平成18年9月)
代表研究者 伊藤 隆司(東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授) - 「線虫C.elegans発生過程のシステム解析」(平成13年10月~平成16年9月)
代表研究者 大浪 修一(理化学研究所 基幹研究所 先端計算科学研究領域 発生システムモデル化研究チーム チームリーダー) - 「ゲノム進化とマッピングの階層モデルと解析アルゴリズムの開発」(平成13年10月~平成16年9月)
代表研究者 岸野 洋久(東京大学大学院 農学生命科学研究科 教授) - 「高速計算機システムによるタンパク質フォールディングの研究」(平成13年10月~平成16年9月)
代表研究者 肥後 順一(大阪大学 蛋白質研究所 客員教授) - 「遺伝子破壊株イメージ・マイニング」(平成13年10月~平成16年9月、継続 平成16年10月~平成18年9月)
代表研究者 森下 真一(東京大学大学院新領域創成研究科 教授) - 「ヒト遺伝子の転写・発現の多様性解明を目指した基盤データベースの開発」(平成13年10月~平成16年9月)
「ヒトゲノムにおける広義の遺伝子発見研究」(継続 平成16年10月~平成18年9月)
代表研究者 矢田 哲士(京都大学大学院 情報学研究科 准教授)
注:代表研究者の所属は平成21年3月現在を記載
3.評価者
評価者は、「バイオインフォマティクス推進センター事業 追跡評価委員会」の評価委員の5名。
主査 宮田 隆 JT生命誌研究館 顧問
委員 菊野 玲子 財団法人かずさディー・エヌ・エー研究所 主任研究員
委員 西村 いくこ 国立大学法人京都大学大学院理学研究科 教授
委員 美宅 成樹 国立大学法人名古屋大学大学院工学研究科 教授
委員 安永 照雄 国立大学法人大阪大学 微生物病研究所 教授
4.評価方法
4.1 追跡調査
追跡評価の対象である平成13年度に採択した創造的研究開発課題(7課題、内4課題については2年間の継続研究開発あり)について追跡調査を行った。
追跡調査項目は、(1)調査対象課題の公開データ(事後評価、終了報告書、研究実施報告書)による研究成果の把握、(2)論文引用数などのデータベース調査、(3)代表研究者への聞き取り調査による、その後の研究の発展状況や研究開発成果の波及効果、研究成果の利用状況、参画した研究員等の動向等である。
なお、代表研究者には、アンケート調査と聞き取り調査を実施した。
(1)アンケート調査
アンケート調査は、メール調査の形式で行った。
(2)聞き取り調査
アンケート調査の結果を深めるために、有識者及び事務局が代表研究者に聞き取り調査を行った。
これらの結果を踏まえ、追跡調査報告書を作成した。
4.2 追跡評価
追跡調査報告書をもとに、追跡評価委員会において以下の視点で評価を行った。
(1)研究開発成果の発展状況や活用状況に関する評価
・構築されたデータベースの機能、開発された技術等の活用状況はどうか。
・研究開発課題終了後から現在にかけて、研究開発の継続状況、研究開発成果の発展状況等はどうか。
(2)研究開発成果から生み出された科学技術的、社会的及び経済的な効果・効用及び波及効果に関する評価
・構築されたデータベースの機能、開発された技術等の波及効果はどうか。
・後のバイオインフォマティクス分野への影響や効果はどうか。
・ライフサイエンス分野の研究の進展への貢献はどうか。
・新しい分野の人材育成の面から参加研究者の活動状況はどうか
(3)総合評価
・総合的に判断して以下のどの評価にあてはまるか。
S) 優れた十分な活用がなされている。
A) 活用がなされている。
B) 活用がやや不足している。
C) 活用が不足している。
課題名 | 代表研究者名 | 追跡調査報告書 | 追跡評価報告書 |
---|---|---|---|
「ショウジョウバエ脳神経回路の徹底解析にもとづく感覚情報処理モデルの構築」 | 伊藤 啓(東京大学分子細胞生物学研究所 准教授) | PDF (345 KB) | PDF (214 KB) |
「インタラクトーム解析からの生物知識獲得」 「絶対定量オーミックスからの知識発見」 |
伊藤 隆司(東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授) | PDF (380 KB) | |
「線虫C.elegans発生過程のシステム解析」 | 大浪 修一(理化学研究所 基幹研究所 先端計算科学研究領域 発生システムモデル化研究チーム チームリーダー) | PDF (345 KB) | |
「ゲノム進化とマッピングの階層モデルと解析アルゴリズムの開発」 | 岸野 洋久(東京大学大学院 農学生命科学研究科 教授) | PDF (422 KB) | |
「高速計算機システムによるタンパク質フォールディングの研究」 | 肥後 順一(大阪大学 蛋白質研究所 客員教授) | PDF (295 KB) | |
「遺伝子破壊株イメージ・マイニング」 | 森下 真一(東京大学大学院新領域創成研究科 教授) | PDF (354 KB) | |
「ヒト遺伝子の転写・発現の多様性解明を目指した基盤データベースの開発」 「ヒトゲノムにおける広義の遺伝子発見研究」 |
矢田 哲士(京都大学大学院 情報学研究科 准教授) | PDF (355 KB) |
なお、この追跡評価結果についてはバイオインフォマティクス委員会に6月報告した。
- 参考 バイオインフォマティクス推進センター事業の課題評価の方法等に関する達