平成22年度終了研究課題の事後評価について
バイオインフォマティクス推進センター事業
平成22年度終了「生命情報データベース高度化・標準化」第Ⅱ期研究開発課題の事後評価について
平成23年6月
イノベーション推進本部
バイオサイエンスデータベースセンター
バイオインフォマティクス推進センター事業における平成22年度終了研究開発課題の事後評価を実施した。これは、研究開発の実施状況及び研究開発成果等を明らかにし、今後の研究開発成果の展開及び事業運営の改善に資することを目的として、「バイオインフォマティクス推進センター事業の課題評価の方法等に関する達」(平成15年10月1日 平成15年達第74号)に基づき実施したものである。
1.事後評価の目的
研究開発の実施状況及び研究開発成果等を明らかにし、今後の研究開発成果の展開及び事業運営の改善に資することを目的とする。
2.対象となる研究開発課題
- (1)「ホヤプロテイン統合データベースの構築」
- 代表研究者:稲葉 一男 筑波大学下田臨海実験センター 教授
- (2)「ゲノムと環境の統合解析による生命システムの機能解読(KEGG)」
- 代表研究者:金久 實 京都大学化学研究所 教授
- (3)「バイオ基幹情報資源の高準化と共用化」
- 代表研究者:菅原 秀明 国立遺伝学研究所 特任教授
- (4)「オントロジーによるパスウェイの高度化および国際標準化(INOHパスウェイデータベース)」
- 代表研究者:高木 利久 東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授
- (5)「蛋白質構造データバンクの国際的な構築と高度化(PDBj)」
- 代表研究者:中村 春木 大阪大学蛋白質研究所 教授
- (6)「メタボロームMSスペクトル統合データベースの開発(Metabolome-Mass Spectral Database)」
- 代表研究者:西岡 孝明 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 特別研究教授
- (7)「マルチモーダル統合バイオDB(Multimodal BIODB)」
- 代表研究者:森下 真一 東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授
3.研究開発実施期間
平成18年4月1日から平成23年3月31日まで(5年間)
4.評価項目および基準
- (1)評価項目
- Ⅰ 当初計画の達成度
- ・当初の研究開発計画から見た進捗状況や達成度等
- ・当初計画では想定されていなかった新たな展開
- Ⅱ 知的財産権、外部発表(論文等)等研究開発成果の状況
- ・外部発表(論文等)
- ・データベースの公開状況
- ・知的財産権
- Ⅲ 研究開発成果の公開による波及効果
- ・データベース、プログラムや論文、学会発表等、これまでの成果公開によるバイオインフォマティクス領域およびライフサイエンス分野全体への影響や効果
- ・国内外のデータベース高度化・標準化の動向と比較して本課題の意義
- Ⅳ 成果の実用化の可能性及び成果から予想される波及効果
- ・成果を今後発展展開することによりバイオインフォマティクス領域およびライフサイエンス分野全体に影響や効果を及ぼすと期待できるか
- ・今後、成果の生命科学、研究基盤、産業への貢献度
- (2)基準
- S, A, B, Cの4段階にて、評価を実施。
- S: 研究開発計画以上の成果が見られ、バイオインフォマティクス研究の進展に大きく貢献した。
- A: 研究開発計画に沿った成果が見られ、バイオインフォマティクス研究の進展に貢献した。
- B: 研究開発計画の一部を達成できなかった。
- C: バイオインフォマティクスの観点から見ると成果は不十分であり、バイオインフォマティクス研究の進展への貢献は今後の課題である。
5.事後評価の進め方
バイオインフォマティクス推進センター統括が、代表研究者作成の研究開発終了報告書、一般公開の研究開発成果報告会での質疑応答および発表要旨などを基に、バイオインフォマティクス委員会の協力を得て事後評価を行った。なお、事後評価の進め方については下記の通りである。
- 1)代表研究者が研究開発終了報告書を提出(平成23年2月)
- 2)研究開発終了報告書等を統括・バイオインフォマティクス委員会委員に送付(平成23年3月)
- 3)研究開発成果報告会の開催(平成23年3月8日)
- 3)-1バイオインフォマティクス推進センター統括、バイオインフォマティクス委員会委員出席の下で一般公開の研究開発成果報告会を開催し、被評価者からの報告、意見交換
- 3)-2各バイオインフォマティクス委員会委員が事後評価記入票を作成
- 4)統括による事後評価結果報告書の作成(平成23年4月~平成23年5月)
- 4)-1各バイオインフォマティクス委員会委員が作成した事後評価記入票をもとに、事後評価結果報告書案を作成
- 4)-2各代表研究者に事後評価結果報告書案を提示し、意見交換
- 4)-3事後評価結果報告書をとりまとめ
- 5)JST理事会議等に報告するとともに一般に公開
6.評価者
- バイオインフォマティクス推進センター統括
- 勝木 元也* (大学共同利用機関法人自然科学研究機構基礎生物学研究所 名誉教授)
- バイオインフォマティクス委員会委員及び分科会委員
- 田畑 哲之* (財団法人 かずさディー・エヌ・エー研究所 副所長)
- 深海 薫* (独立行政法人理化学研究所 バイオリソースセンター 情報解析技術室 室長)
- 松田 秀雄* (国立大学法人大阪大学大学院情報科学研究科 教授)
- 阿久津達也 (京都大学化学研究所 教授)
- 藤 博幸 (独立行政法人産業技術総合研究所 生命情報工学 研究センター 副研究センター長)
- *バイオインフォマティクス委員会委員
7.事後評価結果
別紙に記載のとおりである。
<資料>