平成13年度募集の概要

バイオインフォマティクス推進事業 創造的な生物・情報知識融合型の研究開発 研究開発提案募集のご案内

科学技術振興事業団(以下「事業団」という)では、平成13年度より「バイオインフォマティクス推進事業」を発足させ、下記の研究課題を大学、国公立試験研究機関、独立行政法人、特殊法人、企業等の研究機関に所属する研究者から広く募集することといたしました。つきましては、以下の要領にてご提案いただきたく、ご案内申し上げます。

1. 応募資格

提案は代表研究者が自ら行っていただきます。応募の要件は以下の通りです。

  1. 研究開発課題
    ・情報生物科学の創造的研究開発を志すこと
    ・研究成果は公開されること
    ・研究開発に適時性があること
  2. 代表研究者
    ・自らが創造的な研究構想の発案者であること
    ・活力、統率力を有すること
    ・所属機関等と事業団が共同研究契約又は受託(委託)研究契約を締結して研究開発を実施することが可能であること
  3. 研究開発計画及び体制
    ・研究開発の目標設定が具体的であること
    ・実施体制が整備されていること
    ・適切な研究実施体制、実施規模であること
    ・3年間で所要の成果を達成できること、あるいは、達成する見通しが得られること。

2. 対象となる研究開発提案

この研究開発領域は、生物科学情報から、生物現象の原理や法則を発見し、体系化するための情報科学と生物学が融合して研究する領域を対象とするものです。
具体的には、生物の構造、機能、関係などの生物学的データの生産者と情報科学的解析手法の提案者が協力し、新しい生物学上の発見や情報学の新たな創造へとつながるような、データ処理、データ表現を創出する研究開発などです。また、特定の生物現象や生物の共通原理の探求を目的とした実験を情報科学的視点からデザインし、情報学的に予測された理論を生物学的に検証、補完し、さらに、それらの成果が、情報科学的、生物学的研究のインセンティブとして機能する21 世紀の生物情報科学(バイオインフォマティクス)の確立を目指します。

生物という複雑な対象を扱い、原理を解明していく上において、多種多様の情報を考慮することは必須であり、生物科学と情報科学はこの目標にアプローチするための両輪であると言えます。そこで、両方のポテンシャルを持つ研究者、研究グループの参加を求めます。思考実験にとどまらず、データを収集し、検証していく過程で生物学的、情報科学的発想、問題解決手法がそれぞれに活かされ、生物科学上の発見をもたらすことを期待しています。

1)生物情報科学に関する創造的研究開発
実際の生物研究から発生した情報源(データベース、実験、文献)に由来するデータを解析し、生物科学的発見にむすびつく知識発見、知識表現に関わる方法論、技術の研究開発。

2)情報科学と生物科学との融合型アプローチによる研究開発
新規に開発された実験手法による新しいタイプのデータの発生、既存のデータ種の増大、多様化を対象とした、新しい切り口や焦点の提案を含む、データの採取から蓄積、解析に至る一連の情報処理技術の研究開発。生物学者と情報学者とが協力し合い、データ生産と協同し、情報的観点からの実験デザイン、結果のフィードバックにより、目標とする事象に対してダイナミックなアプローチを行う研究開発。単に実験規模のスケールアップやオートメーションのための開発は含みません。

時間的ファクター、定量性等、これまでの生物的データの収集において欠落、あるいは未測定のデータであって、生物現象の記述や再現において重要なファクターとなりうるデータを獲得するための方法論、技術の開発及び、その結果獲得したデータの知識化、体系化のための情報処理技術の開発。技術開発のみではなく、実際にデータを収集し、特定の現象または普遍的法則を再現または、モデル化することが目的である研究。

3. 研究開発費

一研究テーマ当たりの研究開発費は、応募時点で詳細な数字を明記していただく必要はありませんが、提案される研究の実態に合わせて以下に示す3つのカテゴリーから1つを選択していただきます。後で述べる「研究開発費の対象」の総額がいずれに該当するかでご判断下さい。なお、この研究開発費総額は全研究開発期間の総額を年平均したものを考えます。

タイプ I: 研究開発費総額が、3~5千万円程度/年の規模の研究
タイプ II: 研究開発費総額が、9千万円程度/年の規模の研究
タイプ III: 研究開発費総額が、1.5億円程度/年の規模の研究

[注]
・タイプ I、II、III の各研究開発費として、ある程度の幅を持たせて考えていただいて結構です。
・面接選考においでいただく代表研究者(生物学者と情報学者との共同研究の場合は2人)には、面接時に平成13年度(半年分+設備費)、平成14年度のおおよその予算額および全研究開発期間の総額をお示しいただくこととなります。
・選定された後、詳細かつ速やかに研究計画および予算を検討させていただきます。その結果が必ずしも面接時にお示しいただいた金額となるわけではありません。
・上記研究開発費のカテゴリーは、現時点での予算規模から想定したものであり、採択テーマ数、今後の予算の推移によっては減額となる可能性もあります。
・平成14年度以降の研究開発費は、予算の全体枠や研究開発の進捗状況等を考慮し、年度毎に決定していきます。

4. 研究開発費の対象

研究開発費の計上に当たっては、既存の施設・設備を十分活用していただくことを前提といたします。不足する設備の購入費、材料費、システム開発費、雇用する研究者等の給与、旅費、ワークショップやシンポジウム等の開催費、光熱水費等が対象となります。

5. 研究開発期間

原則として3年間。特に重要性が認められた場合、最大2年間の延長が可能です。

6. 応募の手続き

応募申し込み書類の様式に従って、応募申し込み書類を作成し、バイオインフォマティクス事業推進室BIRD(住所下記)まで、簡易書留でご送付ください。募集締め切り後、受理通知をご本人にお送りいたします。2週間を超えて受理通知が届かない場合はお問い合わせ下さい。なお、申込書等に不備がある場合、受理できない場合がありますのでご注意下さい

7. 応募の締切り

平成13年7月31日(火)消印有効

8. 問い合わせ先

独立行政法人 科学技術振興機構
研究基盤情報部 バイオインフォマティクス課
〒102-0081 東京都千代田区四番町5番地3
TEL:03-5214-8491  FAX:03-5214-8470

○応募書類のダウンロード

応募書類は、Windowsの一太郎Ver.8、Machintoch Word95、Adobe pdf形式があります。ご自身の環境に合った形式をお選びください。印刷物が必要な場合は、下記にご請求ください。

PDFファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。アドビ社のサイトより無料でダウンロード可能です。 Adobe Readerダウンロード[外部リンク](22.4MB)

(参考)