領域とテーマ

運営統括のメッセージ

過去(平成29年度重点公募テーマ設定用)の運営統括メッセージはこちら。

1.「超スマート社会の実現」

前田章 運営統括のメッセージ

第五期科学技術基本計画の目標である「超スマート社会」の実現(Society5.0)に向けては、幅広い技術の開発と、それらの技術を連携させ、社会実装によって具体的な価値を実現する取り組みが必要です。

未来社会創造事業では、研究開発課題の推進にステージゲート方式を採用します。すなわち大きなビジョンとチャレンジングな目標を設定し、プロジェクトの最初の段階でその実現可能性を検証した上で本格的な研究開発に移行することを前提にしています。特に「超スマート社会」に関しては、科学技術イノベーション総合戦略(2017)で示されている11システム※については各プロジェクトがスタートしているものの、それらを連携させた全体システムのコンセプト・アーキテクチャはまだ十分に固まっていません。その問題意識から、平成29年度は「多種・多様なコンポーネントを連携・協調させ、新たなサービスの創成を可能とするサービスプラットフォームの構築」を重点公募テーマとして設定しました。

平成30年度は、以下のような問題意識に焦点を当てることを検討しています。

・Society5.0を実現する重要技術の一つとしてサイバー・フィジカル統合が挙げられています。都市・サービス・インフラ・ものづくりなど様々な分野において、サイバー・フィジカル統合のためのモデル化・シミュレーションの研究開発が重要と考えています。例えば都市においては、災害、高齢化、環境、エネルギー等の社会的問題に対応するため、エネルギー、交通、水、情報通信などのサービス・機能の効率化や、都市の頑健性や復元力の強化が必要です。そのため、都市を構成する様々な要素をモデル化しシミュレーションに活用するなど、都市機能を統合的かつ高効率に運用し効果的な対策を打つことが重要です。都市はあくまで一例であり、これに限りません。

・人工知能(AI)による機械学習・深層学習の進展に伴い、AIを組み込んだシステム等では大量のデータから学習してシステム自身が変化していく技術の実現が予想されます。その際、システムの信頼性を新たな技術開発により担保するなど、AIと人間の協調を図ることが重要です。

・IoT化がより一層進むことで、身の回りにある膨大なデータが収集され、クラウドでの処理やクラウドまでの通信が過密化することが想定されます。新たな技術開発により、リアルタイム性や安全性を確保することが重要です。

これらに関して、科学技術で実現すべき未来社会像の提案を募集いたします。

また、上記の内容に限らず、「超スマート社会」の未来社会像について広く提案を募ります。「超スマート社会」はIoT(モノのインターネット)、人工知能(AI)、ビッグデータ解析、などの情報通信技術(ICT)の進展によって、サイバー空間と現実空間がつながることで、生産・流通・販売、交通、健康・医療、金融、公共サービス等の幅広い産業構造の変革、人々の働き方やライフスタイルの変化、など新しい価値やサービスが次々と創出され、人々に豊かさをもたらす社会とされています。

提案に当たっては、ICTを用いてどのような価値が創出されることを期待するか、可能な限り具体的に記述していただくことを望みます。

・「超スマート社会」の例示については下記をご参照ください。 http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/hpaa201601/detail/1374226.htm

※エネルギーバリューチェーンの最適化、地球環境情報プラットフォームの構築、効率的かつ効果的なインフラ維持管理・更新・マネジメントの実現、自然災害に対する強靱な社会の実現、高度道路交通システム、新たなものづくりシステム、統合型材料開発システム、健康立国のための地域における人とくらしシステム、おもてなしシステム、スマート・フードチェーンシステム、スマート生産システム。 (科学技術イノベーション総合戦略2017) http://www8.cao.go.jp/cstp/sogosenryaku/2017.html

2.「持続可能な社会の実現」

國枝秀世 運営統括のメッセージ


「持続可能な社会の実現」は、我が国のみならず人類全体の究極的な目標です。

世界の開発の方向が経済発展だけでなく持続可能(sustainable)な社会を目指すことに舵を切っており、そのことは国連の掲げるSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)にも表されるなど、生活の質を高めつつ、社会が持続的に維持・発展する方法が現在問われています。

我が国の置かれた状況に着目すると、気候変動やグローバリゼーションなど地球規模の環境変化の中で、20年以上に亘って経済が停滞し、特に日本が得意としていた製造業をはじめとする多くの産業の国際競争力にかげりが見られます。また、世界各国より速いペースで進む少子高齢化により人口減少が始まり、労働生産人口の減少や社会的支援を要する高齢者の増加など、国民生活の持続可能性が危ぶまれていることも事実です。本領域においては、未来世代の利益の最大化を前提として、科学技術を最大限に活用し、「環境」「社会」「経済」の変容に対してしなやかに適応する質の高い成熟した社会の実現を目指します。

平成29年度の重点公募テーマの検討においては、テーマ提案募集に応募いただいたアイデアや、様々な分野の有識者との議論等を踏まえて、「新たな資源循環サイクルを可能とするものづくりプロセスの革新」と「労働人口減少を克服する"社会活動寿命"の延伸と人の生産性を高める『知』の拡張の実現」を重点公募テーマとして策定しました。

平成30年度も引き続き、平成29年度テーマに加えて新たなテーマを設定し、本領域の目標を実現する研究開発を推進したいと考えています。新たに設定する重点公募テーマとしては、以下の3点に焦点をあてることを検討しています。

・環境変化に適応した革新的な食料確保
気候変動や資源枯渇、土地利用や人口構成の変動等、社会・自然の環境変化の中で、近い将来に安定的な食料確保が難しくなるという懸念があります。これらの変化に対応し、持続的な食料確保に科学技術をもって備えることが必要です。


・健康破綻リスクの予測
健康状態の変化は、遺伝子等の先天的な要素や、食・ストレス・運動・曝露等の後天的な要素が複雑に絡み合って起こっていますが、その多くが未だ解明されていません。健康長寿社会の創出のためには、計測方法を含め、健康破綻を招く要因の把握と破綻予測の方法を確立する必要があります。


・多様な需給を支える新しいものコトづくりの基盤
現在、大量生産を指向した産業とそれに依存した社会から、個人の嗜好や消費形態が多様化した社会へと大きく変容しており、これからの需給を支える新しいものコトづくりが求められています。例えば、社会や産業の潜在的ニーズを先取りした新しい設計手法を確立するなど、革新的なアプローチによる基盤づくりが必要となっています。

以上を中心に未来社会像の提案を募集いたしますが、これら以外にも科学技術で実現すべき未来社会像、社会・産業が望む新たな価値があれば、是非ご提案ください。

革新的科学技術にもとづく新しいビジネスモデルやソリューションとして、日本が元気に、そして持続可能な社会の実現に貢献するような斬新なアイデアをお待ちしています。

3.「世界一の安全・安心社会の実現」

田中健一 運営統括のメッセージ

あなたが必要だと考える「安全・安心」は何ですか?

私たちが生きる社会は、常に変化しています。私たちは社会の変化にあわせ、実現すべき「安全・安心」を常に模索し、事前に対処していく必要があります。「安全・安心」を検討するにあたっては、「安全」は科学的な指標で評価することができる一方、「安心」は個人の感覚や評価に基づくものであるため、科学的な指標を示すだけでは人の心に安心をもたらすことはできないことを理解しておかなければなりません。「安全である」という情報を提示しても、必ずしも「安心」を届けたとは言えないからです。本領域ではこれらを踏まえ、ひとりひとりに安全・安心を提供することで、誰もが守られていると実感できる社会の実現を目指します。

平成29年度は、様々な分野の有識者との会談や、テーマ提案募集の結果をもとに、非常時の安全・安心の確保として「ひとりひとりに届く危機対応ナビゲーターの構築」、平常時の安全・安心の確保として「ヒューメイン※なサービスインダストリーの創出」を重点公募テーマとして策定しました。

平成30年度の重点公募テーマは、私たちのいつも安全・安心・快適に暮らしたいという願いを踏まえ、それを実現するために以下の2点に焦点をあてることを検討しています。

・社会基盤の高度化
最先端の科学技術により社会基盤に付加価値を与えその機能を向上させることが重要です。丈夫で快適なインフラとして、便利な交通システム、安定したエネルギーシステム、安全な水や食料の提供、安心をもたらす防犯・見守りシステム等、安全・安心な街づくりのために必要な技術は幅広く存在します。

・自然災害の前兆予測
豪雨・豪雪等の極端気象や巨大地震、火山噴火などの多種多様な自然災害が頻発しているところ、発生後の被害を最小限に抑えるためには、より早くより正確に発生を察知することが重要です。そのためには現在の予測技術を刷新し、災害発生の前兆をとらえる新たな技術が必要です。

これらに関して、科学技術で実現すべき未来社会像の提案を募集いたします。また、これに限らず、あなたが必要だと考える安全・安心な未来社会像の提案を広く募集いたします。

科学技術は日々進歩しています。今、あなたが実現不可能だと考えている「安全・安心」も、積極的なオープンイノベーションにより多くの人達とアイデアを共有し、さまざまな技術を駆使すれば、実現できるかもしれません。ぜひ一緒に、より良い未来社会の創造を目指しましょう。あなたの提案をお待ちしています。

※ヒューメイン(humane)は、人道的、人情的という意味や、人を高尚にするという意味を持ちます。

4.「地球規模課題である低炭素社会の実現」

橋本和仁 運営統括のメッセージ

本領域では、これまでALCA(先端的低炭素化技術開発)において、学術に根ざして行ってきた基礎基盤研究を活かした形で、トップダウンによるマネジメント、スモールスタート、ステージゲート評価などを踏襲し、将来の低炭素社会実現に資する革新的研究開発を推進します。特に、低炭素社会実現に必要となる技術的課題である「ボトルネック課題」については、政府が掲げる「エネルギー・環境イノベーション戦略」において特定された技術分野を中心として、2050年度の温室効果ガス大幅削減に必要不可欠な技術開発を行います。

平成30年度に向けては、低炭素社会実現に向けての技術的なボトルネックの解決を目指すテーマを、既に提示しているボトルネック課題(平成29年度未来社会創造事業募集要領 http://www.jst.go.jp/mirai/jp/uploads/researchyoukou29.pdf を参照)を一部見直し、広く募集します。従来技術の延長上にはない、ゲームチェンジングな提案を期待します。













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