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募集要項

III.「研究領域の概要」、および「研究総括の募集・選考・研究領域運営にあたっての方針」

【さきがけ】
○戦略目標「人間と調和する情報環境を実現する基盤技術の創出」の下の研究領域

情報環境と人

研究総括:石田 亨
(京都大学大学院情報学研究科 教授)

研究領域の概要

 本研究領域は、人とのインタラクションが本質的な知的機能の先端研究を行い、その成果を情報環境で共有可能なサービスの形で提供し、 さらに研究領域内外の他のサービスとのネットワーキングにより複合的な知能を形成していくことを目指すものです。
 具体的には、人とのインタラクションが本質となる、ユビキタスコンピューティング、アンビエントインテリジェンス、知能ロボット、 コミュニケーションやグループ行動支援などを実現するための知的機能の先端研究、ユーザビリティテスト、エスノグラフィ、統計分析など、 利用現場における知的機能の評価研究、さらに研究成果を社会に提供するためのサービスコンピューティングを用いた知的機能のネットワーキング研究を対象とします。

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研究総括の募集・選考・研究領域運営にあたっての方針

 これからの人間社会は、医療、介護、食料、交通、エネルギー、異文化摩擦など、多様な問題に直面します。これらの問題の解決に資する 知的機能にとって、実世界における人とのインタラクションは本質的です。一方、Webに代表される情報環境では、コンテンツの共有に留まらず、 様々なサービスの共有による集合知の形成が始まっています。しかしながら、実世界における知的機能と情報環境の研究開発には、これまで十分な 接点がなく、 その融合が課題となりつつあります。本研究領域は、実世界における知的機能のサイバースペースを用いた共有を目指すもので、 以下のような研究課題の提案を求めます。なお、下記によらず卓越した研究構想は積極的に採択しますので奮ってご応募ください。

1. 知的機能の先端研究
ユビキタスコンピューティング、アンビエントインテリジェンス、知能ロボット、人々のコミュニケーションやグループ行動支援などの実現のために、 鍵となる技術を提供する先鋭的、先端的な研究課題を求めます。なかでも、実世界を能動的に認識、解析、適応し、実世界にある人々を支援し、 適切な意思決定や行動に導く知的機能の研究は重要です。また、情報環境で共有されたコンテンツやサービスを用いて自らの能力を拡張し、 他の知的機能と能動的、有機的に連動する研究を求めます。なお、個別の研究課題のなかで、社会の中での応用を実現することまでは求めませんが、 研究課題を構成要素として成立する社会応用のシナリオを様々に描きながら、研究成果を利用現場で実証し、他から利用できるサービスの形で 提供していくことが望まれます。

2. 知的機能の評価研究
ユーザビリティテスト、エスノグラフィ、統計分析など方法を駆使して、社会における新規技術の受容性やその展開力を、理論的、実験的に 評価する研究課題を求めます。なかでも、人の意思決定や行動を説明する認知プロセスやコミュニケーションなどの理論に基づく研究が大切です。

3. 知的機能のネットワーキング研究
「サービスのWeb」を用いて複合的な知的機能を実現する研究課題を求めます。 情報環境に多くのサービスが蓄積されれば、実世界にある人と調和した サービスを能動的に提供する研究が重要となります。そのためには、知的機能を利活用するフィールド(医療、福祉、教育、防災、農業、商業、住居、 オフィス、公共空間、中山間、海洋など)をしっかりと想定した研究とすることが必要です。

 さきがけは個人研究が基本ですので、予めチームを作り研究を行うことはありません。しかし、本領域では、個人研究の良さを生かしつつ、 研究者の交流を通じたコミュニティ形成を促進していきますので、他の研究者との連携を志向する研究者の応募を歓迎します。

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