戦略的創造研究推進事業

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募集要項

III.「研究領域の概要」、および「研究総括の募集・選考・研究領域運営にあたっての方針」

【CREST】
○戦略目標「気候変動等により深刻化する水問題を緩和し持続可能な水利用を実現する革新的技術の創出」の下の研究領域

持続可能な水利用を実現する革新的な技術とシステム

研究総括:大垣 眞一郎
(東京大学大学院工学系研究科 教授)
副研究総括:依田 幹雄
(株式会社日立製作所 情報制御システム事業部 技術主管)

研究領域の概要

 本研究領域は、現在抱えている、あるいは気候変動などによって将来さらに深刻化すると予想される国内外の様々な水問題への 適応策となる、物理的・社会的な水利用システムの創出を目指します。革新的な水処理技術や水資源管理システムによって、 水供給、排出、再利用、資源回収における、水の質と量の統合的な最適化を行い、エネルギー、コスト、環境負荷、健康・環境への安全性、 地域社会の状況などの観点からもっとも合理的で持続可能な水資源の利用システムを提起する研究で、かつ、実社会への適用性を十分に配慮した 研究を対象とします。
 具体的には、膜、オゾン、セラミックスなどによる高度処理および海水淡水化に関する基盤要素技術開発とそれらの利用システム技術、 水質評価手法、成熟度の高い技術と革新的技術との統合化による上水、下水、工業用水、農業用水、工場排水などの造水・処理・循環・資源回収システム、 地下水の利用も含めた水圏の総合的水資源・水環境管理、水質管理システム、また、新しい原理による革新的な浄水・造水・水利用技術の 開発などに関する研究が含まれます。

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研究総括の募集・選考・研究領域運営にあたっての方針

 水は、エネルギー、食料と並び、社会の生活と生産のために必須の資源です。しかし、この3者の中で唯一水のみ代替物がありません。 また、水資源の源である降雨、降雪は元々不安定なものであり地域的に偏在しています。さらに気候変動の直接的影響が懸念されています。 また、水は自然生態系にとって必須の要件ですが、水の環境は脆弱で、水量は変化しやすく、水質のわずかな汚染で生態系は壊滅的打撃を受けます。
 このようにその本質として量的にも質的にも限られている資源が水資源であり、その利用のための高度な技術とシステムが求められています。 その技術とシステムは、気候変動も含むさまざまな自然的外乱、社会的な需要の変動などに対し頑健で健全なものでなければなりません。 本研究領域では、水関連の技術とシステムに関する我が国の学術の知と産業界の知識、並びに、水システム管理運営の経験などの豊富な実績を背景に、 新しい技術とシステムを提起し、国内外の現在と未来の水問題へ貢献することを目指します。
 応募にあたっては、本募集要項の「戦略目標:気候変動等により深刻化する水問題を緩和し持続可能な水利用を実現する革新的技術の創出」に 示されている「具体的な内容」に加えて、「政策上の位置付け」、「本研究事業の位置付け、他の関連施策との切り分け、政策効果の違い」、 「将来実現しうる成果等のイメージ」、「科学的裏付け」、および、「留意点」も熟読し、理解の上、提案をお願いいたします。すなわち、 ある特定の学術分野の深化を目的とした研究プロジェクトではなく、社会の生活と生産での水利用を強く意識した研究として推進する領域 であるということです。
 研究領域の運営にあたって、領域全体としては、この水利用に関する戦略的研究の多様性を十分に認識し、異なる分野の研究相互の連携を 積極的に図る予定です。そのためには多くの外部の幅広い研究者との交流の場、あるいは、刺激を受ける場を設定する必要があると考えています。 また、例えば、要素技術の開発、システムの統合化研究、管理・評価手法の開発、など性格の異なる研究群、あるいは、個別地域に根ざした 水利用システム研究と普遍的な技術開発研究など異なる対象の研究群など、さまざまな種類の研究分野から研究領域が構成されると想定されます。 それゆえ、各研究課題がそれぞれ、世界と日本の水問題の中でどのような位置づけにあるか明確である必要があります。このそれぞれの 位置づけを基礎に研究推進のための具体的な体制を研究領域として早い時期に確立したいと考えています。

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