戦略的創造研究推進事業

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募集要項

III.「研究領域の概要」、および「研究総括の募集・選考・研究領域運営にあたっての方針」

【CREST】
○戦略目標「プロセスインテグレーションによる次世代ナノシステムの創製」の下の研究領域

「プロセスインテグレーションに向けた高機能ナノ構造体の創出」

研究総括:入江 正浩(立教大学理学部化学科 教授)

研究領域の概要

 本研究領域は、自己組織化に代表される従来のボトムアッププロセスの一段の高度化を図ることによる、新規高機能ナノ構造体の創出を目指す研究を対象とします。ここで創出される構造体は、トップダウンプロセスとの融合による高機能ナノシステムに組み込まれる際のキー構成要素となるものです。
 具体的には、自己組織化や自己集積化などのボトムアッププロセスに、自己構造化や自己修復などの新たな手法を取り込むことにより、これまでに蓄積されてきた分子レベルでの精緻な機能を利用可能な技術として実現するための道筋をつけ、高度な機能を有するナノ構造体を創出することを目指す研究を対象とします。これらの高機能ナノ構造体は、必要に応じてさらに集積されて、アクチュエータやモーター、センサ、ナノ構造化学反応場、電池など高機能ナノシステムの構成要素となることを念頭において研究をすすめます。

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研究総括の募集・選考・研究領域運営にあたっての方針

 次世代ナノシステムを効率よく自在に創りあげるには、トップダウンプロセスとボトムアッププロセスとの有機的な結合が欠かせません。本研究領域では、分子レベルにおける精緻なナノ構造、機能をマクロレベルの材料の構造、機能に繋げる方策を探り、ボトムアッププロセスでしか達成されない特異な構造、機能をそなえた自立した高機能ナノ構造体を創出することをめざしています。
 分子、超分子レベルでは、分子機械、分子モーター、人工筋肉など精緻な構造の構築、特異な機能の発現も報告されていますが、これらのナノ構造体は、その制御性、拡張性に問題をかかえており、マクロレベルの材料の構造、機能に繋げることには成功していません。分子材料は、その多様性を活かすことによりいかようにも姿を変えるポテンシャルを持っています。このポテンシャルを見据えて、分子レベルにおいて実現している精緻な構造、機能(化学、物理刺激応答性、触媒機能、導電性、磁性など)をマクロなreal worldの材料に繋げる道筋をつ け、自立した高機能ナノ構造体を創出する提案を希望します。例えば、最近報告された自己修復機能をもつゴム材料(Nature, 451, 977 (2008))、弾性率を刺激応答スイッチする高分子材料 (Science, 319, 1370(2008))などもその範囲に含まれます。
 本領域は、昨年もそうでしたが、材料、とくに化学からのアプローチが主となっていますが、化学に限らず、ナノカーボン材料(グラフェン、ナノチューブ、フラーレン、)の作製(気相合成、純化学合成)からバイオミネラリゼーションまで、物理学、工学、生物学など幅広い分野からの応募を期待しています。

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