[情報計測] 平成29年度採択課題

※ 所属・役職は、活動終了時点のものです。

木寺 正平

超高精度画像化法と多偏波解析による誘電率推定を統合した革新的マイクロ波イメージング法の創出

研究者
木寺 正平

電気通信大学
大学院情報理工学研究科
准教授

研究概要

本研究は、マイクロ波・テラヘルツ波帯を想定した電磁波逆散乱解析において、提案者が提唱する画像化処理法(Range Points Migration法:RPM法)を基盤とし、多偏波データによる誘電率推定、多重散乱波及びドップラー速度等の情報を高度なデータ解析法により双方向処理し、全く新しい高次元イメージング法を創発することが目的である。

木村 隆志

ビッグデータアプローチによるX線レーザーイメージングの高度化

研究者
木村 隆志

東京大学
物性研究所
准教授

研究概要

新世代のX線光源であるX線自由電子レーザーによる計測と、大規模データの高度自動解析技術を組み合わせることによって、従来試料固定や放射線損傷などの問題から捉えることが困難であった、液中における個別試料の特異的な構造を高空間分解能に可視化し、材料科学や生物学など幅広い学問分野の発展に寄与可能な新たな顕微イメージング領域の開拓を目指します。

中西(大野) 義典

再標本化による情報計測のためのデータ駆動診断法開発

研究者
中西(大野) 義典

東京大学
大学院総合文化研究科
助教

研究概要

再標本化を用いて情報計測の限界を見極めるデータ駆動診断法を開発します。再標本化とは交差検証やブートストラップに代表され、一度得られたデータから再びサンプリングすることを通じて高度な情報処理を可能にする伝統的な統計手法です。未知の自然現象を取り扱う最先端の場では及び腰や勇み足になることも多いです。本研究が進展した暁には正確な現状認識に立脚した実験計画が可能になり加速度的な革新をもたらします。

中村 和幸

データ同化モデリングの自動化原理開発によるハイレベル予測発見手法の構築

研究者
中村 和幸

明治大学
総合数理学部
専任教授

研究概要

データ同化は、計測とシミュレーションを融合することで新知識発見や予測を可能とする技術ですが、個別の問題に合わせたモデリングが必要なため、適用分野が限定されてきました。本提案では、ベイズ統計・非線形数理解析といった統計・数理手法を組み合わせ、客観的かつ自動的なデータ同化モデリングの原理を生み出します。これにより、高度計測と融合したデータ同化を可能とし、様々な計測での新たな潜在知識発見を実現します。

成田 憲保

多色同時撮像観測と高精度解析による第二の地球たちの探査

研究者
成田 憲保

東京大学
大学院総合文化研究科
教授

研究概要

太陽系外惑星の研究分野では、衛星計画と地上望遠鏡の連携観測により、新しい惑星の探索が進んでいます。その観測では、シグナル対ノイズ比は非常に高いにも関わらず、系統的変動が高精度な特徴量解析を妨げる課題となっています。本研究では、最先端の多色同時撮像装置を用いた高精度な観測と、統計数理手法を駆使した高精度な解析の融合を図り、第二の地球たちと呼べるような太陽系近傍の地球型惑星を発見することを目指します。

星野 学

高分解能データの統計的推定による超高精細結晶構造解析の開拓

研究者
星野 学

理化学研究所
創発物性科学研究センター
研究員

研究概要

X線結晶構造解析は、結晶中の原子配置を精度良く評価して、被験分子の性質を解明する研究手法です。しかし、試料の放射線損傷やX線光子数の少なさが原因で高分解能データが得られないと、解析精度が低下し、分子の性質を十分に議論できません。本研究では、計測できない高分解能データを推定・発生する「結晶学と数理統計学の融合技術」を開発し、タンパクや動的分子挙動の詳細を解明する超高精細結晶構造解析を実現させます。

松岡 大祐

気象ビッグデータからの極端現象発生予測 ~台風のタマゴ発見から豪雨予測まで~

研究者
松岡 大祐

海洋研究開発機構
付加価値情報創生部門
副主任研究員

研究概要

台風や集中豪雨のような極端気象現象の発生をより早く予測することは、学術的だけでなく社会的にも大きな意義があります。本研究では、長期間の高解像度気象シミュレーションから、膨大な量の極端現象発生時の気象場画像を生成し、深層学習によりその予兆となる特徴量を抽出します。特徴量の識別器をリアルタイム衛星観測データに適用することにより、台風発生の1週間前予測、集中豪雨発生の1日前予測に挑戦します。

宮脇 陽一

高時空間分解能脳情報解析による自然条件下での実世界認識ダイナミクスの研究

研究者
宮脇 陽一

電気通信大学
大学院情報理工学研究科
教授

研究概要

視覚的な外界の認識は、人類の生存・繁殖・文化の形成を担う重要な脳機能です。本研究では、私たちが普段生活している環境になるべく近い自然な条件下におけるヒトの行動計測と、複数の脳活動計測を併用し、得られたデータを統合的に解析する手法を研究します。これにより、現存する脳活動計測の時空間的分解能の実効的突破と、人間の実世界認識を担う神経メカニズムの解明に挑戦します。

森下 喜弘

高度情報処理技術を用いた器官発生過程の再構築、予測、操作

研究者
森下 喜弘

理化学研究所
生命機能科学研究センター
チームリーダー

研究概要

本研究では、器官の発生現象、特に細胞集団の自己組織的な空間パターニング・形態形成の研究において典型的に現れる2種類の細胞運動データを対象に、計測が困難な物理量(力学や物性)や時空間分解能の不足分を統計数理の手法を駆使して補うことで、(i)見えなかった変化を見る・予測することを実現する情報計測技術の構築、(ii)より少ないデータから有用な情報を抽出する情報再構成技術の構築を目指します。

山崎 裕一

スパース位相回復法によるコヒーレント軟X線オペランド計測

研究者
山崎 裕一

物質・材料研究機構
統合型材料開発・情報基盤部門
主任研究員

研究概要

X線回折顕微鏡は、試料からのコヒーレント回折像に反復的位相回復法を適用して試料像を再構成するX線イメージング手法です。本研究では、デバイスや機能性材料の特性を解明するためにコヒーレント軟X線回折を利用したオペランド計測手法を開発します。特性発現に関与する活性領域の情報を効率よく抽出するために、スパースモデリングに基づく位相回復アルゴリズムや機械学習による特徴量の抽出方法を創出していきます。

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