H15年度採用研究課題名と研究者紹介
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平成13年度 平成14年度 平成15年度
河津信一郎 谷内 一郎 中川 一路 福井 宣規 堀 昌平
「マラリア原虫の酸化ストレス応答メカニズムの解明と新規治療戦略」
国立国際医療センター研究所 室長
河津 信一郎
河津信一郎(かわづしんいちろう)
1984年3月
北里大学獣医畜産学部獣医学科卒業
1986年3月
北里大学大学院獣医畜産学研究科獣医学専攻修士課程修了
1986年4月〜
1994年9月
農林水産省入省家畜衛生試験場研究第一部配属
1993年1月
小沼操教授の指導のもと、北海道大学にて獣医学博士を取得する
1993年2月〜
1994年8月
シカゴ医科大学ポストドクトラルフェロー
K.-P. Chang教授の指導のもと、リーシュマニア原虫ツニカマイシン耐性遺伝子の転写様式の解析をおこなう
1994年9月
家畜衛生試験場細菌寄生虫病研究部主任研究官
家畜衛生試験場では、藤崎幸蔵室長の指導のもと、ウシタイレリア病のワクチン開発研究に従事する
1998年10月
国立国際医療センター研究所室長
マラリアおよびマラリア原虫について研究主な研究テーマは、熱帯熱マラリア原虫の酸化ストレス応答メカニズムの解明
2006年8月〜
帯広畜産大学原虫病研究センター 教授に昇任
現在行っている研究の概要

 現在は、熱帯熱マラリア原虫の酸化ストレス応答メカニズムをメインテーマに研究をおこなっています。具体的には、寄生環境、宿主免疫、原虫自らの代謝、あるいは薬剤などに由来して原虫の細胞内に派生する活性酸素種・活性窒素種などのストレス(細胞内レドクス状態の変遷)に反応して、どのような因子がどのように働いて原虫細胞の生理にどのように影響して恒常性を維持しているのかを、チオレドキシン系因子の発現調節機構を中心に解析しています。同時に、チオレドキシン系因子と相互作用する他の抗酸化因子あるいは抗酸化系以外の因子についても解析の範囲を広げ、マラリア原虫における酸化ストレス応答メカニズムを包括的に理解することを試みています。
 マラリア原虫が宿主細胞寄生時に被る酸化ストレスへの応答は、原虫の寄生成立を左右するキーメカニズムの一つです。原虫の「寄生成立」は宿主からみれば「感染の成立」であり、そのメカニズムに係わる分子群はマラリア新規治療戦略の標的分子になると期待しています。

【 受賞等 】
平成15年度日本熱帯医学会研究奨励賞
対象課題名: 「Molecular characterization of a 2-Cys peroxiredoxin from the human malaria parasite Plasmodium falciparum.」
 
研究所リンク
http://www.imcj.go.jp/rese/top/imcjresj.htm