JST 独立行政法人 科学技術振興機構 デジタルメディア作品の制作を支援する基盤技術
Foundation of technology supporting the creation of digital media contents
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先端技術ショーケース’06




 この作品は、メディアアートを美術館のような限られた空間から、一般の公共空間におかれた彫刻や抽象オブジェのようなパブリックアートのように、広場に置かれ不特定多数の人が楽しめるデジタルパブリックアートを作り出す研究の中から生まれたものです。
  こうした研究の中の1つのコンセプトとして、「不特定多数の人の日常を作品に反映するインタラクティブなメディアアート」があります。今回はJR東日本のSuicaのもつ、カードを持つ人の日常に密着した情報にもかかわらず、一方ではその記録からカードを利用した個人が特定できないという匿名性に着目した作品です。
  SuicaはRFIDタグと呼ばれる無線ICチップの一種であり、専用リーダーからSuicaに記録された数字列データを読み取り、その数字列データと利用日、利用駅名、利用用途、などのデータベースと照合することにより、その人がSuicaを利用した過去の履歴を読み出します。そして、そのデータから利用駅名の緯度経度データベースを結びつけ、あらかじめ位置あわせをしておいた地図上に投影することで、その人がSuicaを使ってどんな所に行っていたのかという情報を可視化しています。
  今後は、アートとしての表現を工夫し、システムをいろいろな駅に設置して、多くの人が参加することにより、都市の中での人の動きを映し出すモニュメント的なものが作れればなお面白くなると考えています。
  なお、衛星写真データについてはジェイアール東日本コンサルタンツ蒲lにご協力をいただきました。
 The Suica card that is being used as a daily train pass records a user's history of usage. This product can take an individual's Suica card and display a map detailing the history of stations where the card has been used. The display constantly changes depending on observer participation, allowing recollection of past experience. Additionally, participants that are shown on a map can have their histories transmitted so that people and their experiences can be shared.
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 Sound Scope Headphoneは、人間が音を聴くときに自然に行う動作を、ヘッドフォンに搭載した電子コンパス、傾斜センサ、距離センサの3種類のセンサで検出することで音楽ミキサーのコントロールを可能にしました。首を左右させて音の方向を変えたり、また上下して遠くの音や近くの音を聞いたり、さらに、手を耳に近づけて耳を澄ませるようなポーズをして特定の音にフォーカスすることができます。
  頭部の方向や位置を検出するセンサを搭載したヘッドフォンは、従来からありましたが、自分の聴きたいパートのみを選択的聴くような機能は実現されていませんでした。Sound Scope Headphoneでは、各パートの音源のボリュームや定位を積極的にコントロールすることにより自分が聴きたいパートの音を探しながら演奏を聴くことができるようになり、インタラクティブな音楽の新しい楽しみ方が拡がりました。また今回の展示では、顔の向きに合わせてLEDを点灯させたり、音量にあわせて各楽器の絵をライトで照らす明るさを変化させるなど、動作を視覚的に確認でき、聞いている人だけではなく回りにいる人も楽しめるようにしています。
  このヘッドフォンは、現在研究を進めているパソコン上に実装した複数の仮想演奏者の個性を聴き分ける目的で制作されました。将来、バンドオーナーのように、自分の好きな仮想演奏者を選んで合奏させることが可能になります。
 Sound Scope Headphones are headphones specifically designed to meet one's desires when listening to sound. For example, when listening to jazz, one might want to clearly hear the guitar or reduce the sound of the sax. Using the headphones, you search for the instruments that you want to hear by moving your neck left or right, and then can hear from a frontal position. By simply putting your hand behind your ear, you can adjust the focus flaps on the head phones and get a close up of the instruments you want to hear.
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 人は自分自身の映像に敏感です。もし自分自身の人物映像を取り出してアートの中に自己を参加させることができれば、その技術から新しいデジタルメディアアートを創出する可能性があります。
  人物映像を取り出す技術には放送界ではクロマキーと呼ばれる背景を青にして青以外の色情報を人物領域として取り出す方法等がありますが、青系の服は着ることができないなどの制約があります。サーモキーでは、カラー画像と温度画像を高い精度で一致させて撮影できるカメラシステムを利用し、背景より温度の高い部分を人物領域として取り出すもので、特殊な背景を必要とせず、いつでもどこでも人物領域を簡単に抽出できます。
  サーモキーのシステムは人物や背景から出てくる画像の色情報と温度の遠赤外線情報を、カメラの前においた特殊なミラーで分離し、ビデオカメラとサーマルカメラビジョンで撮影してそれぞれの情報を取り出します。そしてサーマルカメラビジョンで得られた温度の高い位置とその位置に合わせすることにより、人物と背景をリアルタイムに画像にします。
 When you pass by a camera, despite the fact that you should show up, the only thing that comes out is a mosaic or invisible image of you. Despite the fact that you don't show up in any pose, things in the immediate area around do in fact show up when you move them. This product, where your own existence stays hidden and non-viewable in the picture, uses the latest technology to accurately measure a person’s color and body temperature.
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