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梶川 浩太郎
(東京工業大学 大学院総合理工学研究科 助教授)
(同上) |
局在プラズモンと呼ばれる金属ナノ微粒子中の電子の波が注目を集めています。これを用いることにより光電場の増強を利用した高効率な光学デバイスや高感度なバイオセンサを作製することができます。本研究では局在プラズモンによる非線形光学効果の増強を用いてバイオセンサの超小型化、高感度化をはかります。そして、それを基板上にアレイ化して高密度なバイオセンシングシステムの作製を目指します。 |
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(1) |
Kotaro Kajikawa, Tadaaki Isozaki, Hideo Takezoe, and Atsuo Fukuda, "Mirrorless Microcavity Spontaneously Formed in Ferroelectric Liquid Crystal", Jpn. J. Appl. Phys. 31 (1992) L679-L681. |
(2) |
Ryo Naraoka, Go Kaise, Kotaro Kajikawa, Haruki Okawa, Yuuki Ikezawa and Kazuhiko Hashimoto, "Nonlinear optical property of hemicyanine self-assembled monolayers on gold and its adsorption kinetics probed by optical second-harmonic generation and surface plasmon resonance spectroscopy", Chem. Phys. Lett. 362 (2002) 26-30. |
(3) |
Shin-Ichiro Inoue, Kotaro Kajikawa and Yoshinobu Aoyagi, "Dry-etching method for fabricating photonic-crystal waveguides in nonlinear-optical polymers", Appl. Phys. Lett. 82 (2003) 2966-2968. |
(4) |
梶川浩太郎、三井圭太「局在プラズモン共鳴を利用したバイオセンシング」、応用物理 72(12) (2003) 1541-1544. |
(5) |
梶川浩太郎「局在プラズモン増強光第二次高調波発生」 光学33 (2004) 159-164. |
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(1) |
平成17年3月 |
平成16年度丸文研究奨励賞受賞(2005.03) |
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(1) |
自己研究紹介
プラズモン・ナノフォトニクス 〜局所光物性からバイオセンシングデバイスまで〜
〔研究の概要〕
光をナノメートルサイズの領域に閉じ込めることは可能であろうか。一見、光の波動性と矛盾するようなこの問いの答えはYesである。金属の表面に局在する電子波モードの一種である表面プラズモンを用いると光のエネルギーをナノメートルサイズの領域に閉じ込めたり、放出させたりすることができる。我々はこのような表面プラズモンを巧みに操ることにより、非線形光学や表面局所光物性への新しい展開をめざしている。また、これらの成果を利用した超小型光ファイバ・プラズモンバイオセンサや多種のDNAやタンパクを一度に検出する非線形光学効果で増感したプラズモン・バイオチップまでの開発を行っている。
一方、紫外光領域のコヒーレント光源を得るために、赤外領域の基本光を3倍の周波数に変換する光第3高調波発生(THG)材料の開発に成功した。教科書には「3ω←ω+ω+ωの1回の過程でTHGの位相整合を取ることは困難」と書いてある。が、大きな複屈折と小さい周波数分散を持ち、π電子共役系による大きな非線形感受率を有する液晶材料に注目しTHGの位相整合をとることに成功したのである。
図1に研究テーマをまとめたものを示すが、物理・化学・生物・電子工学・材料科学と様々な分野の融合領域を得意とする研究室である。学生や博士研究員のバックグランドも様々である。基礎物性から応用までを広くカバーすることをめざしており、少し欲張りな感じもする。
キーワード
プラズモニクス、ナノフォトニクス、非線形光学、液晶
研究テーマ
1.プラズモンを利用したバイオセンシングデバイスの開発
2.プラズモンによる巨大非線形光学効果
3.波長変換液晶材料
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図1 研究分野のまとめ |
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(1) |
発明者 |
梶川浩太郎 |
発明の名称 |
局在化表面プラズモンセンサ、センシング装置およびセンシング方法 |
出願者 |
財団法人理工学振興会 |
出願番号 |
2003-400520 |
出願日 |
2003-11-28 |
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(1) |
Jpn. J. Appl. Phys. 編集委員 |
※( )内は、上段が研究者の現在の所属、下段は応募時の所属 |
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