変換と制御
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研究成果
3期生研究成果

界面を反応場とした触媒的脱水縮合反応
国嶋崇隆(神戸学院大学)
概要
 生体膜周辺で営まれている生体化学反応の効率的な仕組みに倣って、生体膜と類似の機能を有するミセルを反応場に用いた脱水縮合反応の開発を行った。すなわち、脱水縮合反応の原料となるカルボン酸、アミン、およびアルコールの多くが、反応点となるそれらの極性官能基をミセルや膜などの界面に並べて集積する性質を利用すれば、局所濃縮効果と配向性効果が発現され、脱水縮合反応がきわめて効率的に進行すると考えた。 その結果、次のような研究成果を上げるに至った。(1)基礎的研究として触媒的アミド反応を利用したアシル基転移酵素モデルを開発した。(2)液-液界面を利用して、シクロデキストリンを用いたカルボン酸の基質特異的アミド化反応を開発した。また、擬似固相担持試薬やポリマー型脱水縮合剤など、新しい固-液界面型反応系を開発した。(3)当初の期待通りミセル界面でのアシル化反応が劇的に加速されることを見出した。すなわち、低濃度のため均一な分子分散系では非常に遅い2分子脱水縮合反応が、脂肪酸塩によって形成されるミセル中では最大で2000倍加速されることを明らかとした。さらに、生物学的モデルへの応用として、細胞膜中でのアシル基転移酵素モデルの開発を行った。
要旨
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