戦略的創造研究推進事業「生体分子の形と機能」研究領域（研究総括：郷　信広）の濡木理研究者(平成14年度採択)の「鋳型非依存性RNAポリメラーゼの反応機構」に関する論文が、英国科学雑誌「ネイチャー」（８月５日号）に掲載されましたが、同誌はそのハイライトの中で、この論文と、同時掲載されたもう一つのCCA付加酵素の反応機構に関する論文（エール大Tomas A. Steitzら）を取り上げ、「End Game for tRNA」として併せて紹介しました。

　濡木研究者らのCCA付加酵素はクラス�U型に属し、SteitzらのCCA付加酵素はクラス�T型に属するものですが、全く分子構造の異なるCCA付加酵素であるにもかかわらず核酸鋳型に依存せず、タンパク質性鋳型によりtRNAプライマーの重合反応を行なうという知見が一致した点で、注目を集めたと思われます。