戦略的創造研究推進事業 さきがけタイプ「生体分子の形と機能」領域(研究総括:郷信広)の 宮田真人研究者(大阪市立大学大学院理学系研究科)は日本細菌学会平成19年小林六造記念賞を受賞した。アジア太平洋トレードセンターで3月27日に授賞式が行われた。 同賞は、日本細菌学会賞選考委員会において選考され、理事会において決定される。細菌学の分野で、新しい着想や未開発の分野の研究を展開しつつあり、独自性の高い研究の創成が期待される若手ないし中堅の研究者が奨励される。 病原性の細菌である「マイコプラズマ」は細胞の一端に接着器官と呼ばれる膜突起を形成し、動物の組織やガラスなどの固形物にはり付いて滑るように動く「滑走運動」を行う。マイコプラズマのゲノムには細菌の既知の運動に関連する遺伝子も、真核生物の運動をになうモータータンパク質の遺伝子も存在しない。宮田研究者は、「さきがけ研究」において、この滑走運動をになうタンパク質と細胞構造を発見し、さらにはそれらの構造と機能の解析を行った。これらの実験結果からこの運動が全く新規のメカニズムによることを結論づけ、さらにメカニズムを説明するためのモデルを提案した。 |
|||||||||||||||||||||||
【関連URL】
|