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平成19年度 研究代表者・課題

ナノコラム結晶による窒化物半導体レーザの新展開【研究終了】

岸野 克巳
上智大学 理工学部 教授
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本研究プロジェクトでは、窒化物レーザ/LED波長域の拡大を阻む課題を克服すべく、GaNナノコラムの優れた結晶特性を活用して、緑色半導体レーザと三原色LEDの基盤技術を開拓しました。ここでは、ナノコラムアレイによる発光素子を実現するため、GaNナノコラムの選択成長法を確立しました。その結果、InGaN系ナノコラムアレイで緑色域(波長520-566nm)の光励起誘導放出を達成し、またナノコラムの径と周期による発光色制御法を開発して可視域全域の発光波長制御を実現しました。さらに、自己形成された単一および集団ナノコラムでナノ結晶物性を検討し、また自己形成ナノコラム媒質内の不規則ランダム性によって発現される光局在とランダムレージング現象を確認しました。

共同研究者

川上 養一 京都大学 工学研究科・電子工学専攻 教授

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超伝導フォトニクスの創成とその応用【研究終了】

末宗 幾夫
北海道大学 電子科学研究所 教授
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本研究では、電子クーパー対のLED内部への注入をDC, ACジョセフソン効果として観測すると共に、電子クーパー対による発光強度の大幅増強ならびに発光寿命の短縮を観測しました。電子クーパー対と正孔対の発光再結合に関する理論を確立し、この新現象が電子クーパー対の発光再結合によりもつれあい光子対を発生する過程であることを実証しました。これは超伝導とフォトニクスの境界領域をつなぐ成果であり、量子情報処理の基幹デバイスとしてさらなる応用展開が期待されます。

共同研究者

  
田中 和典 浜松ホトニクス株式会社 中央研究所 研究部員
赤崎 達志 日本電信電話株式会社 物性科学基礎研究所 グループリーダ
高柳 英明 東京理科大学 総合研究機構 教授

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フォトニック結晶を用いた究極的な光の発生技術の開発【研究終了】

野田 進
京都大学工学研究科 教授(兼)光・電子理工学教育研究センター 副センター長
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本研究では、フォトニック結晶を用いて、不要な光のモードを排除し、真に必要なモードのみを用いた究極的な光の発生・制御技術の開発を行い、超高効率発光デバイスや、安定な縦横モードかつユニークなビームパターンをもつ大面積レーザの創出の基礎を築くことに成功しました。併せて、光子−電子系の弱・強結合に関する検討をも行い、次世代量子通信・情報のための基盤技術開発をも行いました。得られた成果は、将来的には、極限的に高いQ値をもつ光ナノ共振器と電子系の結合体を複数集積した光量子演算や、様々な光エレメントを一括集積した光チップの世界へとつながっていくものと期待されます。

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ナノ光電子機能の創生と局所光シミュレーション【研究終了】

堀 裕和
山梨大学 大学院医学工学総合研究部 教授
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ナノメーターサイズの空間で光と電子が一体となって機能し、情報処理や通信にイノベーションをもたらす、新しいナノフォトニクスデバイスの基本構造を創生しました。ミクロな磁石と電子スピンの相互作用に基づいて、ナノ空間での電子の振舞いと局所光による励起エネルギーの移動を外部磁場で変化させられる半導体量子構造を創生し、素子間の配線を必要としない、ナノ空間での新機能の検証に成功しました。局所光による信号の伝送機構を設計する計算機シミュレーション法の開発と、信号・情報処理の新しい可能性の探索を、ナノ領域物理現象の基礎研究に基づいて推進し、ナノの世界に特有の新機能と光・電子融合の科学技術基盤を開拓しました。

共同研究者

大石 進一 早稲田大学 理工学術院 教授
小林 潔 東京工業大学 大学院理工学研究科物性物理学専攻COE21 特任教授
成瀬 誠 情報通信研究機構 情報通信部門超高速フォトニックネットワークグループ 主任研究員
北原 和夫 国際基督教大学 教養学部 教授
塚田 捷 早稲田大学 理工学術院ナノ理工学専攻 教授
根城 均 物質・材料研究機構 ナノマテリアル研究所ナノデバイス第二サブグループ 主席研究員

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極限光電場波形制御による新光量子技術の創出【研究終了】

山下 幹雄
北海道大学 大学院工学研究科 教授

T.以下の世界初の超オクターブ光技術の開発に成功しました。1.多段-CARS光の光波合成による330-720 nm光の発生。2.誘起位相変調による世界最高出力2オクターブ光(~860 μJ :270-1000 nm)の発生。3.角度分散NOPAによる世界最広帯域(500-1350 nm)光増幅。4.新液晶を用いた世界最広帯域(300-1600 nm)・光電場変調器の開発。5.非同軸変形2次元スペクトル干渉による世界最広帯域(330-1360 nm)・光電場スペクトル位相計測。6.フィードバックチャープ補償による世界最短の可視・近赤外単一 モノサイクル光(2.6 fs)の発生。U.応用域の探索研究として以下のことを可能にした。 1. モノサイクル光励起によるアト秒短パルス化(〜40 as)の解明 。2. モノサイクル光スペクトルペアによるアト秒高時間分解計測法 の明示。3. 量子制御のための光応答性DNAの超高速光異性化反応の解明。4. DNAハイブリダイゼーションの高効率光スイッチング技術の開発 (名大G)。5. 遺伝子発現の光制御の実現(名大G)。

共同研究者

浅沼 浩之 名古屋大学 大学院工学研究科物質制御工学専攻 教授

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